メキシコペソ/円は、バノン米首席戦略官・大統領上級顧問の退任後に6.213円前後まで反発していたが、本日はトランプ米大統領の発言を受けて6.161円前後へ反落しており、米政権に振り回される展開となっている。トランプ大統領は、アリゾナ州フェニックスで開かれた支持者集会で、「政府を閉鎖しなければならなくても、(メキシコ国境に)壁を建設する。国民は移民規制に票を投じた」と述べた。壁の建設を大統領に進言したとされるバノン氏の退任(事実上の解任)を受けて、米政権のメキシコに対する経済的圧力が弱まるとの期待があっただけに、大統領の発言が効いてペソ売りが活発化した。

バノン氏の辞任前には、北米自由貿易協定(NAFTA)見直し交渉で米通商代表部(USTR)が強硬姿勢を崩さなかった事から、6.00円台までペソが下落する場面があった。トランプ米大統領は本日の会合で「我々が合意に達することができるとは思わない。そのため私は、ある時点で我々はNAFTAを撤廃することになると考えている」と述べた事も伝わっており、市場がこれらの発言を額面どおりに受け止めれば、メキシコペソ/円は6.00円台まで続落しても不思議ではないだろう。
(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)