オンコリスバイオファーマ <4588> (東マ)は、前日3日に16円安の756円と反落して引けた。米国市場のハイテク株安が波及して東証マザーズ銘柄もツレ安しており、同社株にも売り物が再燃した。ただ、前場安値からはやや下げ幅を縮めて引け、今年8月1日につけた年初来安値734円を前に下げ渋る動きも見せた。今年7月に相次いで発表した同社パイプラインの特許登録、企業治験の第一例目の投与開始などを見直さして急騰特性再現期待を高める買い物が交錯しているもので、この安値圏でのもみ合いが逆張り妙味があるとの観測も強めた。
 
■米国のPhaseⅡ企業治験で「がんは切らずに治す」コンセプト実現を加速
 
 同社は、今年7月4日にがんの体外検査薬として開発を進めているOBP-1101「テロメスキャンF35」が、米国で特許登録を受けたことを発表した。次いで7月7日には、食道がんを対象とする腫瘍溶解ウイルス「テロメライシン(OBP-301)」のPhaseⅠ企業治験で第一例目の被験者への投与を開始し、さらに7月28日には、米国で進めている悪性黒色腫(メラノーマ)を対象とする「テロメライシン」のPhaseⅡ企業治験で第一例目の被験者への投与を開始することを発表した。
 
 「テロメライシン」は、米国のほか台湾・韓国で肝細胞がんPhaseⅠ/Ⅱ試験が実施され、国内では「テロメライシン」と放射線併用の食道がんPhaseⅠ企業治験のFPIが今年7月7日に完了しており、今回の米国でのPhaseⅡ企業治験を着実に進めることで「がんを切らずに治す」という「テロメライシン」のコンセプトに基づく臨床開発をいっそう加速させ、がん治療法を発展させ新たな画期的な1ページを書き加えることを目指す。
 
 業績は、積極的なライセンス活動によるマイルストーン収入などが拡大する一方、積極的な研究・開発も続き、今2017年12月期業績は、売り上げ2億円(前期比12.4%増)、営業利益14億円の赤字(前期は8億6100万円の赤字)、経常利益14億円の赤字(同8億6400万円の赤字)、純利益14億円の赤字(同9億3100万円の赤字)と見込んでいる。きょう4日大引け後には今12月期第2四半期(2017年1月~6月期、2Q)累計業績の発表を予定しており、どのような着地をみせるかも注目されている。
 
■25日線からは7%超もマイナスかい離し逆行高特性発揮で底上げにトライ
 
 株価は、昨年11月の中国での「テロメライシン」のライセンス契約締結を評価して連続ストップ高で1575円高値まで買われたあとの調整場面では、今年に入り国内企業治験申請などで1000円台を出没し、バイオ株安や今期第1四半期の連続赤字業績などが重なって700円台まで下げ、この安値から7月月初以来の特許登録、企業治験進展などで800円台へリバウンドしたが、米国ナスダック市場のハイテク株安、東証マザーズ株売りなどが波及して年初来安値734円へ突っ込んだ。この安値水準は、25日移動平均線からは7%超のマイナスかい離と下げ過ぎを示唆しており、全般相場の先行きが不透明化する相場環境下、バイオ株特有の逆行高特性を発揮して一段の戻りを試そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)(イメージ写真提供:123RF)