ドル円は底堅く推移したものの111円には届かず小幅に反落。地区連銀総裁の発言に反応し、110円台前半までドル売りが進む局面もあったが、米長期金利の上昇と株高に110円70-80銭まで反発して引ける。ユーロドルは続伸。一時は1.1910までユーロ高が進む。ECBの政策変更期待に加え、ドルが売られ易い環境もユーロ高を演出。株式市場ではダウが続伸し、初の2万2000ドル台を達成。アップルが牽引する形でダウは前日比52ドル高。6営業日連続で最高値を更新。債券は荒っぽい動きを繰り返しながらも結局小幅安に。長期金利は2.27%台まで上昇。金はほぼ変わらず。原油は反発。

7月ADP雇用者数      →  17.8万人

ドル/円110.29~ 110.98

ユーロ/ドル1.1818~ 1.1910

ユーロ/円  130.80~ 131.35

NYダウ  +52.32 → 22,016.24

GOLD  -1.00 → 1278.40ドル 

WTI +0.43 → 49.59ドル  

米10年国債  +0.018 → 2.271%


本日の注目イベント

豪  豪6月貿易収支
中  中国 7月財新サービス業PMI
中  中国 7月財新コンポジットPMI
独  独7月製造業PMI(速報値)
独  独7月サービス業PMI(速報値)
欧  ECB経済報告
欧  ユーロ圏7月総合PMI(速報値)
欧  ユーロ圏7月サービス業PMI(速報値)
欧  ユーロ圏6月小売売上高
英  BOE金融政策発表
英  BOEインフレ報告
米  7月ISM非製造業景況指数
米  新規失業保険申請件数

 ドル円は110円割れでは底堅い動きをみせ徐々に反転したものの、111円には届かず。NYでは110円29銭まで売られる場面もありましたが、今朝は昨日の夕方の水準に戻ってきました。一方ユーロドルは一段と買われ、1.1910までユーロ高が進み、1.20も視野に入って来ました。個人的には警戒感を緩めるわけにはいかないと思っていますが、昨日の上昇はECBによる量的緩和縮小期待に加え、トランプ政権の迷走ぶりを背景に、景気刺激策の遅れからドルが売られ易いことも材料になったようです。ユーロは対円でも131円35銭の高値を記録しています。

 注目の7月のADP雇用者数は17.8万人と、予想には届かなかったもののまずまずの結果でした。6月分が15.8万人から19.1万人に上方修正され、これでこの指標そのものは為替にはニュ-トラルだったと言えます。昨日、一時的にドルが下落した要因は、地区連銀総裁の発言に反応した部分もあったようです。セントルイス連銀のブラード総裁は「インフレ見通しを考慮すれば、私は近い時期のさらなる行動は支持しない、インフレ見通しは2017年に悪化した」と述べ、利上げには否定的な見方を示しました。

 また、クリーブランド連銀のメスター総裁はインフレ率の弱さが続いていることを受け「インフレを誘発する失業率の想定値を引き下げた」と発言しています。一方で、サンフランシスコ連銀のウイリアムズ総裁は「9月にバランスシート縮小開始を発表することはプランの変更はないだろう」とラスベガスの講演後に記者団に語っていますが(ブルームバーグ)、こちらへの反応はいまひとつだったようです。

 上昇傾向が続いているユーロドルに比べ、上値の重い展開のドル円です。米株価の大幅な上昇にも反応せず、足元の動きは米金利に連動しているのは明らかです。従って米金利が何かのきっかけで上昇に転じれば、ドル円も再び112円方向に反転することも考えられますが、その金利がトランプ政権の政治的リスクやそれに伴う景気刺激策の実施の遅れなどを織り込む形で低下している事が重石となっている状況です。

 明日の雇用統計を前に動きにくい展開が予想されますが、本日のレンジは110円20銭~111円20銭程度にします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)