豪ドル/円は、先週27日に89.42円前後まで上昇して約1年8カ月ぶりの高値を付けたが、その後は断続的に88円台を割り込むなど、調整気味に推移している。NYダウ平均が昨日まで5日連続で史上最高値を更新するなど、市場環境がリスク選好的である事を踏まえると、足元の弱含みは上昇トレンドの終了を示唆していると見る事もできそうだ。

 足元の豪ドルの調整には、豪中銀(RBA)が改めて豪ドル高に懸念を示した事なども影響していようが、米国が中国の不公正貿易是正に乗り出す姿勢を示した事も重しとなっている可能性が高い。トランプ大統領は、北朝鮮ミサイル問題をめぐる中国の対応に不満を強めており、通商面から圧力をかける狙いがあるとされる。ロイター通信は、米政権が今週中に対応を発表する可能性もあると報じている。

 経済的な結び付きの強さなどから、中国の弱材料は豪ドルの売り材料となるのが為替市場の常識であり、今回の件も例外ではないだろう。中長期的な視点はともかく、短期的には豪ドル/円の下落に警戒が必要な局面と言えそうだ。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)