ドル円は個人消費などの経済データが低調だったことからドル売りが強まり、109円92銭まで売られる。その後は株価の上昇などに引っ張られ110円30-40銭まで反発。ユーロドルは前日の上昇から一服。1.17台後半まで利益確定の売りに押される局面も。株式市場は続伸。ダウは72ドル上昇。5営業日連続で最高値を更新し、2万2000ドルも視野に。他の主要指数も軒並み上昇。

 債券市場は続伸。6月の個人消費支出が低迷し、その他の経済指標も軟調だったことで買われた。長期金利は2.25%へと低下し、1週間ぶりの水準に。金は反発し、原油7日ぶりに反落。


6月個人所得        →  0.0%

6月個人支出        →  0.1%

6月PCEコアデフレータ  →  1.5%

7月ISM製造業景況指数 →  56.3

7月自動車販売台数    →  1669万台


ドル/円109.92~ 110.59

ユーロ/ドル1.1786~ 1.1838

ユーロ/円  129.83~ 130.60

NYダウ  +72.80 → 21,963.92

GOLD  +6.00 → 1279.40ドル 

WTI -1.01 → 49.16ドル  

米10年国債  -0.041 → 2.253%


本日の注目イベント

日  7月マネタリーベース
欧  ユーロ圏6月生産者物価指数
米  7月ADP雇用者数
米  メスター・クリーブランド連銀総裁講演
米  ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演


 昨日の東京時間に110円割れを試したものの、110円台半ばまで押し戻され、NY市場でも、再度110円割れを試し、109円92銭までドルが売られたものの今朝は110円台前半と、昨日と同様な水準で戻ってきました。上値が重いのは明らかですが、足元では110円を割り込むと、ドル買いもそこそこあるようです。

 トランプ大統領の政治的リスクに加え、昨日は発表された経済指標が軟調だったことから、利上げが回避されるほどでないとしても「これまで通り利上げのペースは緩やかなものになる」との見方が強まり、株価が上昇。債券も買われ、金利が低下したことでドル円は110円割れを試す展開になりました。

 NYダウは昨日も上昇し、これで5営業日連続で史上最高値を更新しています。この間の上げ幅も300ドルを超える上昇を記録し、2万円前後で低迷している日経平均株価とは対照的な動き見せています。米国株については既に「買われすぎ」との指摘もあり、特に一株あたり収益率(PER)からすると日本株のそれを大きく上回っていることが、その根拠になっています。

 米国株は明らかに買われすぎと考えていましたが、グリーンスパン元FRB議長は異なる意見を述べています。グリーンスパン氏はブルームバーグとのインタビューで、買われすぎているのは株式ではなく、むしろ債券であるとの認識を示していました。同氏は実際にバブルが発生しているのは債券で、それが破裂した場合には誰にとっても悪い事体をもたらすと警告しています。

 グリーンスパン氏は「どのような基準から見ても、実質金利はあまりにも低すぎるため、持続不可能だ」と指摘し、「こうした金利が上昇する場合、かなり急速に上昇する公算が大きい。われわれが経験しているのは株価ではなく債券相場のバブルであり、それが市場に織り込まれていない」と述べていました。

 米10年債利回りは昨日も低下して、2.25%台をつけています。利上げのペースが緩やかなものになるのは理解できますが、いずれ米金利は「巡航高度」に戻るはずです。グリーンスパン氏はその時の金利上昇の速度が想定以上のものになると警告しています。ドル円と米金利の相関度の高さは何度もこの欄でも述べていますが、同氏が懸念するような状況になるとすれば、ドル円も急反発することになるはずです。ドル円は昨日とほぼ同じレベルであることを考えると、今日は静かな展開が予想され、ADP雇用者数と雇用統計の発表を待つことになるかもしれません。

 本日のレンジは109円80銭~110円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)