米4-6月期のGDP発表を受けドル円は続落。節目の110円台後半を下回り、110円55銭までドル安が進む。ユーロドルは1.17台半ばまで反発する。オバマケア廃案が否決されるなど、トランプ政権の先行きが不透明な状況からドル売りが続き、ユーロを押し上げた。

 株式市場では、アマゾンの業績見通し失望からハイテク株が売られナスダックは7ポイント下落。一方ダウは33ドル上昇し、3日連続で最高値を更新。債券相場は上昇。GDPが市場予想を下回ったことが利上げ観測の後退につながった。長期金利は2.28%台へ低下。金は続伸。原油価格も続伸し、約2カ月ぶりに49ドル台後半に。

4-6月GDP(速報値)   →  2.6%

7月ミシガン大学消費者マインド(確定値)  →  93.

ドル/円110.55~ 111.24

ユーロ/ドル1.1715~ 1.1764

ユーロ/円  129.99~ 130.40

NYダウ  +33.76 → 21,830.31

GOLD  +8.80 → 1275.31ドル 

WTI +0.67 → 49.71ドル  

米10年国債  -0.021 → 2.289%


本日の注目イベント

日   6月鉱工業生産
中   中国 7月製造業PMI(速報値)
中   中国 7月非製造業PMI(速報値)
欧   ユーロ7月消費者物価指数(速報値)
欧   ユーロ圏6月失業率
英   英6月消費者信用残高
米   7月シカゴ購買部協会景気指数
米   6月中古住宅販売成約指数


 米第2四半期のGDP速報値が市場予想の「2.7%」を下回り、「2.6%」だったことで利上げ観測がやや後退し、長期金利が低下したことでドル円は一時110円55銭まで売られました。約1カ月半ぶりのドル安水準を記録しています。

 これまでは110円80-90銭近辺ではドルが反発し、上値は重いながらも底堅い動きでしたが、今回、この水準を下回ってきました。110-110円台半ばが次のサポートゾーンと見ていますが、ここを下抜けするようだと、市場にもドルの先安観が一気に台頭してくると予想しています。もっとも、今回のGDPはそもそも上方修正されていて、1週間ほど前までは「2.5%」の予想でした。従って、「2.6%」の結果そのものは決して、悪い数字ではないと言えます。

 ただ、GDPが予想に届かなかっただけではなく、ミシガン大学消費者マインドも速報値よりも下方修正され、さらにオバマケアを廃案する法案も否決され、医療改革制度の先行きも怪しくなってきました。それに加え、28日にはトランプ大統領はプリーバス主席補佐官を更迭しました。しかもこの更迭をツイッターだけで公表しており、トランプ氏の対応にも非難の声が上がっています。これで、政権発足以来わずか半年でフリン大統領補佐官、スパイサー報道官に次ぎ3人の重要な側近が更迭され、異常な状況になっています。

 政策実施の可能性だけではなく、政権の維持そのものにも不透明さが付きまとうトランプ氏ですが、ロシア問題でも同国に対する制裁強化法案の成立が確実になっており、ロシアとの融合を目指すトランプ氏にとって不利になっており、まさに逆風が吹き荒れている状況と言えます。また北朝鮮問題でも、夜中のミサイル発射に関して「中国は口先だけで、何もしない」と不満を表しています。

 ドル円は今朝方のオセアニア市場で、110円49銭までドル安が進んでおり、市場は下値を試す動きを見せています。日本株は相変わらず2万円の攻防で、上昇のきっかけを掴みきれていません。本日、日本株が大きく値を下げるようだと、ドル円も110円を目指す方向に向かうと予想しています。本日のレンジは110円―111円程度を見ますが、朝方10時に発表される中国のPMIにも注意が必要です。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)