国際協力機構(JICA)は18日、ベトナム政府との間で、「ベンチェ省水管理事業」を対象に242億5700万円を限度とする円借款貸付契約に調印した。

  同事業は、海面が上昇し海水が河川を逆流する「塩水遡上」による農作物被害が発生しているメコンデルタ地方ベンチェ省において、塩水遡上制御施設を整備することにより、塩分濃度が低い農業用水の供給を通じた農業生産性の向上を図るとともに、気候変動などへの適応および農村・地域開発を通じて地域住民の生計向上に寄与するもの。

  ベンチェ省は、稲作、ココナッツや柑橘類の果樹栽培が盛んで、第一次産業の国内総生産(GDP)に占める割合が約44%と全国平均の約18%を大きく上回っている。しかし、近年気候変動などの影響で塩水遡上が発生し、収量の減少や果実の小型化といった被害が深刻化している。2015年に生じた塩害では、約1.5兆VND(約74億円)の被害が生じた。こうした中、塩水が侵入することを防ぐための水門建設など、抜本的な塩害対策が求められている。

  金利は案件本体が年0.3%、コンサルティング・サービスが年0.01%。償還期間は40年、措置期間は10年で、調達条件は一般アンタイド(借款対象となる資機材やサービスの調達先を限定しない)となる。事業の完成(施設供用開始)は2022年10月の予定。(情報提供:VERAC)