先月27日に欧州中銀(ECB)のドラギ総裁が「すべての兆候はユーロ圏の景気回復の強まりと広がりを示している。デフレ圧力はリフレに変わった」などとタカ派的発言を行った。これをきっかけとしてECBの緩和縮小観測が強まると、ユーロ/ドルは今月18日に1.1580ドル台まで上昇して昨年5月高値(1.16160ドル)に迫った。

 こうした中で迎える本日のECB理事会に、市場の関心が集まっている。ECBは今年12月までの期限で毎月600億ユーロの資産買い入れを実施しているが、来年1月以降の具体的なスケジュールについては9月の理事会で発表するとの見方が大勢となっている。したがって、本日の理事会では買い入れ縮小に向けた地ならしが行われるかに注目したい。「見通しが悪化すれば緩和を追加」との文言を削除するなど「タカ派的」な内容となれば、ユーロ買いが一段と活発化する公算だ。昨年5月高値を突破すると、2015年8月高値(1.17127ドル)が否応なく意識されるだろう。

 ただ、シカゴIMMでのユーロのロングポジションが2011年5月以来の高水準となる83788枚まで積みあがるなど、ユーロ上昇に過熱感も窺える。そうした中、ドラギECB総裁がユーロ高けん制発言を行ったり、早急な出口論に慎重な見方を示すようならば、前のめりの緩和縮小期待が巻き戻される事もあり得る。思惑が交錯する中、直後は荒れた展開となる可能性が高そうだ。(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)