豪ドルの上昇が止まらない。昨日は、豪ドル/円が89.15円前後まで上昇して2015年12月以来、約1年7カ月ぶりの高値を更新した。ドルや円を売って高金利通貨を物色する流れに沿った動きではあるが、豪州の景気回復期待によるところも大きい。豪中銀(RBA)は昨日公表した7月理事会の議事録で「雇用の指標は良好であり、労働市場の改善を裏付けている」との認識を示した。明日の豪6月雇用統計が良好なら、利上げ観測が浮上するとともに90円の大台乗せがあってもおかしくないだろう。

 ただ、今回の6月雇用統計については、就業者数が1.50万人増に減速予想(前回4.20万人増)であり、失業率も5.6%に悪化予想(同5.5%)となっている。豪雇用統計は、ここ3カ月間、予想を大きく上回るペースで就業者数の大幅増加と失業率の改善が続いてきたが、それだけに市場は「ハイペースの改善は持続不可能で、さすがに今回は減速するだろう」と読んでいるようだ。

 もっとも、こうした控えめな予想は、ネガティブ・サプライズが起きる可能性を低下させたと考える事もできる。同時に、ポジティブ・サプライズ発生の可能性が上昇したと捉える事もできよう。良い意味で市場の期待を裏切る事ができるかどうかが、豪ドル/円90円台回復のカギとなりそうだ。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)