ドル円は上昇も一服となり小動き。114円前後から114円25銭程度の値動きとなり、明日のイエレン議長の証言を待つ姿勢が強まった。ユーロドルも同様な動き。1.1383から1.14台に乗せるも上昇は限定的。株式市場はナスダックとS&P500が上昇。テクノロジー株に買いが入り、ナスダックは23ポイント高。一方ダウは5ドル安と上昇も一服。債券相場は小じっかり。連日売られていたことで買いも入ったが、基本的にはイエレン議長の証言待ちの雰囲気に。金と原油は小幅に反発。

6月労働市場情勢指数(LMCI)   →  1.5

5月消費者信用残高          →  184.1億ドル


ドル/円113.98~ 114.25

ユーロ/ドル1.1383~ 1.1408

ユーロ/円  129.85~ 130.16

NYダウ  -5.82 → 21,408.52

GOLD  +3.50→ 1,213.20ドル 

WTI +0.17 → 44.40ドル  

米10年国債  -0.013 → 2.373%

 
本日の注目イベント

米   ブレイナード・FRB理事講演
米   ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演(シドニー)
加   カナダ6月住宅着工件数
                                   

 連日上値を切り上げてきたドル円はさすがに上昇が一服。上昇傾向を強めていた米長期金利も2.34%手前で反落し、これがドル円の上値を抑えた形でした。明日は下院でイエレン議長の証言があり、その内容次第ではどちらにも動く可能性があるため、この日の市場はポジション調整の域を出ない1日だったようです。

 イエレン議長の証言は下院金融委員会で現地時間午前10時から行われます。先週末に発表された6月の雇用統計では雇用者数が22.2万人と、予想を大きく上回り、直近3カ月の平均も18.2万人と、1-3月期の平均16.2万人と比べても増加しており、こと雇用に関しては「問題はない」状況です。一方平均時給の方は、横ばいが続いており、失業率が「完全雇用」状態であるにもかかわらず伸びていません。

 これらの状況を踏まえて、イエレン議長が利上げとバランスシート縮小についてどのような発言をするのかが注目されています。基本的にはサプライズはないものと予想していますが、年内あと1回の利上げに触れても、この点はこれまでとは変わりません。問題はバランスシートの縮小の時期です。市場のコンセンサスは9月にバランスシートの縮小開始と12月に利上げです。果たしてそうでしょうか?イエレン議長の任期が来年2月に迫っていることを考えると、利上げは「出来る時に行っておきたい」との思惑がありそうです。株価は高値で安定し、長期金利も上昇したとはいえまだ2.3%台です。このタイミングは利上げには「適温」ではないかと思っています。北朝鮮リスクやトランプリスクを考えると、この先まだ不透明感が残ります。従って、9月にまず利上げを優先するのではないかと予想しています。

 ドル円は昨日の夕方に114円30銭を記録し、その後もみ合いを経てやや下落しています。「週足」の120日線は抜けており、まだ上昇傾向が継続されていると観られます。クロス円での円売りがメインになっており、これがドル円の下支えになっていると考えられます。先週末の雇用統計を通過して、市場のセンチメントは一気に「ドル高円安」を予想する向きが増えて来ました。やや楽観的な雰囲気も出ており、輸出企業には余裕も出ています。それでもここからは慎重にトレードすることが重要です。先週のドイツでの日米首脳会談では、トランプ大統領の口から日米貿易不均衡問題も出ています。いつはしごを外されるかわかりません。本日は113円50銭~114円50銭と、昨日と同じレンジを予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)