先週金曜夜、2カ月近くぶりに一時1ドル=114円を回復するほど円安が進みました。先週号で「113円台前半くらいまでなら円安に進む」と予想。その通りに円安が進んで、先週月曜夜から金曜朝にかけては、円安メド(113円台前半)を中心にほぼ横ばいでした。流れが変わったのが、アメリカの動向ではなくて、日本の政策。日銀が先週金曜午前中に、突如、「円安政策」を発動。専門用語で「指し値オペ」といって、長期金利を操作することにより、間接的に為替が円安になる金融政策なのですが、それにより、113円台前半で落ち着いていた為替は、ぐいっと113円台後半まで上昇。さらに、金曜夜のアメリカ雇用統計も良好な内容だったため、113円台後半~114円近辺の円安水準で、先週は終わりました。
さて今週の見通しについて。チャート分析の観点では、6月から、円安メドは113円台前半を掲げてきました。現状、新たな円安エネルギーがチャート上で出現したことは確認できません。したがいまして、やや行き過ぎの領域に入ってきたとの認識になります。週明けは、先週金曜日の円安の流れが続くことも考えられますが、そうなればなるほど、短期的な行き過ぎの度合いが増すとの判断になりますので、いずれにしましても、比較的早期に、揺り戻しの動きが生じるのではないかと見ています。
 
 次にユーロ円。ブログでは先々週から「上昇メド129円~130円」を掲げてきて、先週金曜日、とうとう130円に乗りました。1ユーロ=130円を記録するのはずいぶん久しぶりで、2016年2月以来のことです。あれからずっとユーロ安、低迷が続いていたのですが、今年4月、フランス大統領選挙が無難な結果に終わった頃から、ユーロ反発に弾みがついて、短期間で130円回復に至りました。今後の見通しとしましては、4月に底打ちしてからの大きなトレンドにおいて、最大132円以上へ向かってさらに伸びる余地もあるかもしれません。ただ、実戦の観点では、ここから追いかけるのはちょっとどうかなといったところで、無理せず、次の局面を待つスタンスで良いかと思います。
 
 今週ちょっと注目しておきたいのは、カナダ。カナダの政策金利発表が12日水曜夜(日本時間23時)に予定されています。2015年後半からずっと政策金利0.5%だったのですが、今回、0.75%に引き上げる可能性もあると思われ、専門家の予想としては
現状維持よりも、利上げを予想する人のほうが多数派です。カナダが実際に利上げしても、それ自体の影響は小さいかもしれませんが、イギリスなど他の先進国の利上げの思惑(世界の主要国が超低金利から脱却する流れ)にも影響があると思われますので、注目です。(執筆者:為替王)(イメージ写真提供:123RF)