日銀は本日の金融調節(オペレーション)で、金額に制限を設けずに国債を買入れる「指値オペ」を5カ月ぶりに実施した。0.11%と実勢よりやや高めの金利設定だったため応札はなかったが、「日銀はこれ以上の長期金利の上昇を容認しない」という意思表示を行った事になる。これは、欧米の中央銀行が揃って金融引き締め含みのスタンスに修正する中、日銀だけが大規模緩和を維持するという、一部の市場参加者が描く「円安シナリオ」に沿った動きであろう。

 こうした中、本日は米6月雇用統計の発表も行われる。米連邦準備制度理事会(FRB)の内部でも見方が分かれるインフレ見通しへの影響という観点から、平均時給の伸び率(市場予想は前月比+0.3%、前年比+2.6%)が注目されよう。予想を上回れば、FRBによる年内の追加利上げとバランスシート縮小開始の見方を補強する材料となり、米長期金利の上昇に繋がるだろう。

 米雇用統計の結果を受けて、日米の金融政策スタンスの方向性の違いにスポットが当たれば、ドル/円相場にはさらなる追い風が吹く事になりそうだ。(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)