ドル円は朝方113円を割り込む場面もあったが、FOMC議事録が公開され、予定通り利上げが進むとの見方からドル円は113円64銭まで上昇。その後は米金利の低下や原油価格の下落などから113円台前半まで反落。ユーロドルは反落。ECB理事がギリシャ問題に関して悲観的な見方を示したこともあり、1.1318までユーロ安が進行。株式市場はFOMC議事録の内容を受け上昇。これまで売られていたハイテク株などが買われ、ナスダックは40ポイント上昇。一方ダウはほぼ変わらず。債券相場は小幅に反発。長期金利は2.32%台へと低下。金はやや買われ、原油価格は大幅に売られる。原油価格の下落はロシアが一段の減産に否定的だったことが材料視された。

ドル/円112.95~ 113.64

ユーロ/ドル1.1318~ 1.1359

ユーロ/円  128.15~ 128.68

NYダウ  -1.10 → 21,478.17

GOLD  +2.50 →1,221.70ドル 

WTI -1.94 → 45.13ドル  

米10年国債  -0.027 → 2.323%


本日の注目イベント

豪  豪5月貿易収支
独  独5月鉱工業生産
欧  ECB議事要旨
米  新規失業保険申請件数
米  6月ADP雇用者数
米  5月貿易収支
米  6月ISM非製造業景況指数
米  パウエル・FRB理事講演
加  カナダ5月建設許可件数
加  カナダ5月貿易収支
          

 ドル円は北朝鮮の挑発行為が続く中、一部には米国の武力行使を予想する向きもあり、円が買われ易い地合いかと思われます。そのためか、113円割れも何度かあり下値を試す動きが観られたものの、底堅い展開が続いています。

 昨日の東京タイムでも朝方、前日北朝鮮が発射したミサイルが「ICBM」であるとの声明をティラーソン米国務長官が発表すると、ドル円は112円74銭辺りまで売られましたが、直ぐに切り返す展開でした。NY市場でも112円95銭まで売られる局面がありましたがこちらも反発し、FOMC議事録の内容を材料に、113円64銭までドル高が進みました。

 議事録では、当局が段階的に利上げを継続する意向を確認しつつ、保有資産の縮小開始のタイミングについては意見が分かれたことが明らかになりました。その内容は「幾人かは2カ月以内にプロセス開始を発表することを支持した」とした一方、「一部には、年内のより遅い時期まで決定を先送りすることで経済活動やインフレの見通しを精査するさらなる時間が生まれると主張する当局者もいた」と記されていました。(ブルームバーグ)

 足元の経済データは昨年末までのように良い状況ではなく、強弱が混在しており、「景気は悪くもないが、それほど良いうといわけでもない」状況を示していることから、メンバーの中から上記意見が出てくるのは当然と言えます。ただ多くのメンバーや執行部の考えは、年内もう一回の利上げと保有資産の縮小開始に傾いていると思われます。

 ドル円は欧州時間に113円69銭まで買われ、「週足」の120日線を試す動きが観られましたが、ブレイクするには至っていません。日銀以外の主要中銀が利上げに前向きな姿勢を示していることで、金利差を材料に円を売る動きが続いています。ドル円もクロス円も、もうしばらく上値を試す余地は残っているとは思いますが、北朝鮮リスクや株価の推移、あるいは米国の長期金利が置かれている状況を考慮すると、ここからの大幅な上昇は予想しにくいと思っています。

 本日はADP雇用者数が発表されます。事前の予想は18.5万人ですが、前月のように予想を大きく上回り、本番の雇用統計への期待が大きく膨らんだ結果、実際の内容が悪くドルが大きく売られました。仮に数字が良くても、過度の期待は禁物です。本日の予想レンジは112円50銭~113円70銭程度とみます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)