ドル円は113円台を回復し、113円48銭まで上昇。米金利高に加え、ISM製造業景況指数が2年10カ月ぶりに高水準だったことでドル買いが強まった。ユーロドルは小動き。1.13台半ばから後半でもみ合いながらも、上値が徐々に重くなる。株式市場は指数で明暗が分かれる。ダウは129ドルと、大幅高だったものの、ナスダックは30ポイント安。債券相場は続落。良好な経済指標に反応し売りが先行。長期金利は2.35%台に乗せ、直近底値から20bpを超える上昇。ドルが大幅に上昇したことで金は20ドルを超える下落。一方原油価格は米国のリグ稼動数が減少したことで8日続伸し、47ドル台まで上昇。

6月ISM製造業景況指数  → 57.8

6月自動車販売台数     → 16.41M台

ドル/円112.85~ 113.48

ユーロ/ドル1.1355~ 1.1375

ユーロ/円128.32~ 128.95

NYダウ  +129.64 → 21,479.27

GOLD  -23.10 →1,219.20ドル 

WTI  +1.03 → 47.07ドル  

米10年国債  +0.046 → 2.350%


本日の注目イベント

豪   RBA、キャッシュターゲット
豪   豪5月小売売上高
欧   ユーロ圏5月生産者物価指数
米   NY休場(独立記念日)
     

 ドル円が5月中旬以来となる113円台中半ばまで上昇してきました。ここ最近の大きな値動きはほぼ全てNY市場で起きていますが、昨日も6月のISM製造業景況指数が2014年10月以来となる高水準だったことを好感しドルが買われ、一気に113円48銭までドル高が進みました。さすがにNY市場での値動きはエキサイティングです。

 筆者が毎週出演させていただいている「ラジオ日経」の番組で先週、112円台をしっかり超えてきたドル円相場を「ドル高トレンドの始まりの始まり」と表現しましたが、昨日のNY市場での動きはこれを裏付けるものでした。長い間続いた110-112円のレンジを超え、113円台に突入して来ました。115円台までドル高が進むには、米長期金利のサポートが必要であることもこの欄で述べてきましたが、こちらも昨日は2.35%台まで上昇し、ドルを押し上げる一因になっています。115円と2.5%の金利水準が似合いそうな雰囲気になってきました。

 チャートでは、「日足」の雲は完全に上抜けし、重要な「200日線」もクリアしています。この先の上値のメドは「週足」の200日線にある113円80-90銭辺りと、その水準を抜けば、5月中旬に記録した114円35-40銭辺りと見ます。113円台をしっかりと回復したことで市場関係者の相場観も徐々に変化しているはずです。輸出企業の為替担当者も、112-113円台では予約を済ませ、次はもう一段の円安水準を狙っているはずです。予約を持ち込むスタンスにもかなり余裕が出たものと思われます。

 ユーロ円は129円に届く水準まで上昇し、ポンド円も147円に近く、豪ドル円も3カ月半ぶりに87円を伺う水準です。こうなると、「ドル高」ではなく「円安」です。円が主要通貨に対して全面安の展開になっているということです。言うまでもなく、FRBに続いてECBも年内に金融緩和策の変更に踏み切るとの観測が強まり、金利差による円売りが強まってきたことが背景です。上記両中銀に加え、カナダ中銀やイングランド銀行も利上げを視野に入れており、昨日はオーストラリア中銀も利上げに踏み切るのではとの観測も出ていました。まさに日銀だけが「量的緩和のジレンマ」から抜け出せない状況と言えます。

 本日も輸出銘柄を中心に日本株は堅調でしょう。ドル円は112円80銭~113円80銭程度と予想します。NY市場は「独立記念日」で休場のため、動きが見られるのは欧州時間までかもしれません。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)