SBI証券は7月3日から、「金・プラチナ リアルタイム取引」を提供開始する。国際的な貴金属取引プラットフォームを提供する米GBI(ゴールド ブリオン インターナショナル)社と提携し、ほぼ24時間のリアルタイム取引を実現した。業界最低水準の手数料で、日本円決済で提供する。SBI証券商品開発部次長の高橋輝英氏と同部課長代理の磯谷俊介氏に、金・プラチナ取引のサービス特徴等を聞いた。

――7月から「金・プラチナ リアルタイム取引」を開始する狙いは?

高橋 金価格は、マーケットが不調の時に値上がりする傾向があり、株式投資などリスク資産を保有する人は、資産総額の10%程度を金で保有する方が良いと言われている。従来は、金や金鉱株などを組み入れる投資信託、あるいは、金のETFなどの形で、金への分散投資ができる環境を提供してきたが、世界有数の金流通会社である米国GBI社との提携を通じて、貴金属の現物取引をリアルタイムで提供できるようになった。

 昨年のBrexit(英国のEU離脱)や米国の大統領選挙結果など、事前の予想が覆る変化や、北朝鮮による相次ぐミサイル発射など地政学的なリスクの高まりなどによって、安全資産としての金への資金流入が続いている。当社が6月2日に「金・プラチナ リアルタイム取引」の開始をリリースしたところだが、わずか1週間で約5300口座と、予想を大きく上回る事前申込を受け付けた。お客さまの間でも待ち望まれるサービスだったのだと実感したところだ。

――サービスの特徴は?

磯谷 金とプラチナについて、午前8時30分から、翌朝の5時まで、ほぼ24時間で取引ができる。取引単位は1000円以上1000円単位、または、1グラム以上1グラム単位だ。スポット取引の他、定額積立、定量積立ができる。

 スポット取引は、5秒ごとに価格を提示する仕組みだ。これまでネット証券等で行われていた取引は原則1時間ごとの取引価格提示だったことと比較すると格段に進化する。また、金融庁の監督指針によって金地金の取引で「成行注文」は実施できないが、5秒更新される注文入力画面では最大15秒間は表示価格が固定され、成行注文に等しいような取引環境を用意した。このようなリアルタイムの貴金属現物取引は、他のネット証券では提供されておらず、当社だけのサービスだ。

 また、取引手数料は買付時に売買代金の2.16%(税込)と他のネット証券等と比べて割安な手数料で取引できる。売却時の手数料は無料。口座管理や現物保管の手数料も無料だ。価格提示は「売り」と「買い」の両建てで提供するが、このスプレッド(価格差)も狭くなっている。これは、GBI社が複数の取引業者から価格提示を受け、最良の取引価格を提示する仕組みを持っていることで実現している。

 一方、金とプラチナの現物転換もサービス提供予定だ。金は1kg(約450万円)単位、プラチナは1オンス(約10万円)単位で現物の引き出しができる。現物で金やプラチナを手元に置きたい場合は、取引サイト内で配送指示をしていただくと、金・プラチナの現物を、配送コスト・保険料の実費に加え消費税をご負担いただいた上でご自宅に届ける。サイト上で、現物転換の手続きを完結できる手軽さも特徴のひとつといえる。

――リアルタイム取引をサポートする情報サービスは?

高橋 貴金属市況の情報は、エムサーフ社の貴金属関連ニュースを提供し、価格情報のチャート表示もできる。また、GBIとSBIグローバルアセットマネジメントの合弁会社であるSBIゴールド社が、金とプラチナに関する分かりやすいコラムや積立投資のポイントなどのコンテンツを提供する。この他、金取引に関する動画セミナーや各種レポートなども提供する予定なので、貴金属取引が初めての方でも分かりやすい情報提供に努め、貴金属取引に慣れている方にも十分な情報を届けたいと考えている。

――今後の取引拡充の計画、また、キャンペーン等は?

高橋 取引種目を銀やパラジウム等に広げること、また、金貨などのコインの取り扱いは検討課題にあがっている。お客さまのご要望を良く聞いてサービスラインアップの拡充を進めたい。

磯谷 サービス開始にあたって、簡単なクイズにお答えいただくことで金のQUOカードをプレゼントするオープンキャンペーンと、手数料のキャッシュバックキャンペーンを計画している。お客さまにSBI証券で貴金属の現物取引が可能になったことを広く知っていただくとともに、多くの方々にリアルタイム取引を体験していただきたいと考えている。(情報提供:モーニングスター)