ドル円は再び109円台半ばまで下落。株価の下落が重石となりドル売りが優勢となったが、FOMCを控え取引は盛り上がらず、109円90銭近辺で引ける。ユーロドルは1.12を挟みもみ合い。値幅も35ポイント程度で底堅い展開ながら、値動きも鈍い。株式市場は引き続きテクノロジー株が売られ、全体の下げを牽引。ダウは36ドル下げ、ナスダックは32ポイント下落。債券相場は小幅ながら続落。カナダ債の下げも影響し、長期金利は2.21%台まで上昇。金は続落し、原油は続伸で46ドル台を回復。

米   5月財政収支  →  -884億ドル
 
ドル/円109.64~ 110.03

ユーロ/ドル1.1192~ 1.1225

ユーロ/円122.79~ 123.38

NYダウ  -36.30 → 21,235.67

GOLD  -2.50 →1,268.90ドル 

WTI  +0.25 → 46.08ドル  

米10年国債  +0.014 → 2.214%

 
本日の注目イベント

独  独6月ZEW景況感指数
英  英5月物価統計
米  FOMC(14日まで)
米  5月生産者物価指数


 ドル円は再び110円を割り込み、NY市場では109円64銭まで下落しています。米長期金利は小幅に上昇したものの株価の下落、特にIT株の下落に、リスク回避の円買いが勝ったといった状況でした。「FAANG」と呼ばれる、アップルやグーグル(アルファベット)などのIT株は、この日も下げが止まりません。買われすぎていた反動との見方もあるようですが、14日のFOMCで利上げと同時に、FRBの資産縮小に向けたアナウンスがあるのではないかといったことも影響している可能性があります。

 もっとも、長期金利が大きく下がらない限り、ここからドル円が下げ幅を大きく拡大することも考えにくいことになりますが、これまで株価が上昇し、債券相場も長期にわたって上昇してきており、機関投資家にとっては、ほとんど失敗のない投資環境が続いてきたわけで、株価の調整が長期間続く事体になると、円もじり高になることが考えられます。まずは、14日のFOMCで今年2回目となる利上げを確認し、その後のイエレン議長の発言に注目することにしたいと思います。FRBのバランスシート縮小に向けたヒントがあるのかどうかが焦点です。

 トランプ大統領を巡るロシアゲート問題は依然として混沌としています。先週のコミー氏の証言を「ウソ」と言い放ったトランプ氏は、自身が宣誓をした上で、議会で証言を行うと述べています。また今朝の情報ではセッションズ司法長官も本日、上院情報特別委員会の公聴会で証言を行うようです。ブルームバーグによると、トランプ氏に近いセッションズ長官は、大統領に不利な証言を行わない可能性がある一方、政治的圧力にもひるまないコミー氏と比較され、議会からの質問にどう答えるのか、引き続き注目されています。

 ドル円は日足チャートでは5月11日の114円38銭を高値に下落トレンドを形成しています。また、一目均衡表の「雲」が抵抗帯として機能しており、上昇を抑えていることも確認出来ます。110円台後半までドルが上昇できればトレンドラインを上抜けできると見られますが、トランプ政権に対する期待の後退や、上で述べたようなトランプリスクを考えると、なかなかドルが上昇するきっかけをつかみにくいのも事実です。14日の利上げに続く、次の利上げのタイミングが見えてこない限り、ドルの本格的な反転は見込めない状況です。

 本日も上値が重い展開が予想されます。日本株も同じように軟調な展開かと思われますが、大きな下げが無い限り東京時間でのドル円は109円台前半から半ばが底値のメドと見ており、109円30銭~110円30銭程度を予想レンジにしたいと思います。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)