前週の米5月雇用統計は失望的な結果であった。非農業部門雇用者数の伸びが13.8万人にとどまり、3カ月平均では12.1万人増と今年最低の水準に落ち込んだ。今年最低といえば、米長期金利(10年債利回り)も、雇用統計を受けて昨年11月の米大統領選直後以来となる2.14%台まで低下した。当時のドル/円相場が105円前後であった事を考えると、110円台で踏みとどまっている足元の動きは底堅いと言えるのかもしれない。ドル/円相場を取り巻く環境として、昨年11月と現在とで最も大きく違うのが株価水準だろう。当時18000円前後だった日経平均は現在20000円の大台を超えており、18000ドル前後だったNYダウ平均は21000ドル台の史上最高値圏で推移している。ドル/円が110円台を維持できるかどうかは株価動向にかかっているといっても過言ではないだろう。トランプ米大統領の「ロシアゲート」疑惑がくすぶり、景気の先行きに対する楽観的な見方がやや後退し始めた米国の株価動向は特に注目されよう。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)