うかい <7621> (JQ)は飲食事業(高級和食・洋食料理店)を主力として、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。18年3月期は事業拡大に向けた人材確保や新店開業費用などで減益予想だが、4月既存店売上は105.0%と好調に推移している。株価は15年6月高値を目指す展開が期待される。
 
■高級和食・洋食料理店が主力
 
 飲食事業(高級和食・洋食料理店)を主力として、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。17年3月期売上高構成比は飲食事業90%(和食46%、洋食42%、物販3%)、文化事業10%である。第3四半期の構成比が高い収益特性がある。
 
 中長期成長戦略として、既存店の研鑽、新たな魅力の創造、商圏の拡大、新店・新業態への挑戦という4つのテーマに取り組んでいる。
 
 14年4月に新業態の割烹料理店「銀座kappou ukai(割烹うかい)」をオープン、15年4月焼菓子製造に特化した「アトリエうかい八王子工房」を新設、17年2月に新業態店舗「ル・プーレ ブラッスリーうかい」をオープンした。また洋菓子店「アトリエうかい」を2017年秋開業予定の調布駅直結の商業施設「トリエ京王調布」A館1Fにオープン予定である。
 
 海外については13年5月、台湾・高雄市FIHリージェントグループホテル内レストランのコンサルティング契約を締結して海外初出店を決定した。17年夏開業予定である。
 
■17年3月期は箱根火山活動の影響が一巡して大幅増益
 
 5月18日発表した前期(17年3月期)の非連結業績は、売上高が前々期(16年3月期)比4.2%増の125億72百万円、営業利益が同2.8倍の4億54百万円、経常利益が同3.2倍の4億15百万円、純利益が2億40百万円(前々期は1億29百万円の赤字)だった。
 
 飲食事業が概ね順調に推移し、文化事業における箱根大涌谷周辺の火山噴火活動の影響一巡も寄与して大幅増益だった。売上総利益は同6.3%増加し、売上総利益率は54.1%で同1.0ポイント上昇した。販管費は同1.8%増加にとどまり、販管費比率は50.5%で同1.2ポイント低下した。特別損失では前々期計上の減損損失1億76百万円が一巡した。
 
 ROEは5.1%で同7.9ポイント上昇、自己資本比率は45.1%で同1.9ポイント上昇した。配当は同3円増配の年間18円(期末一括)とした。配当性向は38.7%である。
 
 セグメント別に見ると、飲食事業は売上高が同2.1%増の113億44百万円で営業利益(連結調整前)が同9.3%増の13億04百万円だった。定休日導入店舗を増やした影響や天候不順の影響で客数が減少したが、メニュー内容や価格の見直しなどの効果で客単価が上昇し、店舗での土産品販売も寄与した。売上高の内訳は和食が同0.9%増の57億59百万円、洋食が同0.7%増の52億47百万円、物販が同70.4%増の3億37百万円だった。
 
 文化事業は売上高が同28.1%増の12億28百万円で営業利益が1億21百万円の黒字(前々期は76百万円の赤字)だった。箱根大涌谷周辺の火山噴火活動の影響が一巡し、来館者数がほぼ例年並みに回復している。
 
 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期31億26百万円、第2四半期30億10百万円、第3四半期35億59百万円、第4四半期28億77百万円、営業利益は1億21百万円、2百万円の赤字、3億92百万円、57百万円の赤字だった。
 
■18年3月期減益予想だが4月既存店売上は好調
 
 今期(18年3月期)の非連結業績予想(5月18日公表)については、売上高が前期(17年3月期)比2.6%増の129億円、営業利益が同41.5%減の2億66百万円、経常利益が同45.8%減の2億25百万円、純利益が同52.2%減の1億15百万円としている。配当予想は前期と同額の年間18円(期末一括)としている。予想配当性向は80.9%となる。
 
 17年2月オープンの新業態店舗「ル・プーレ ブラッスリーうかい」や物販の新規出店も寄与して増収だが、事業拡大に向けた人材確保や新店開業費用などで減益予想としている。
 
 飲食事業月次売上(アトリエうかい店頭販売含む)を見ると、17年4月の全店売上高は106.2%、既存店売上高は105.0%と好調だった。客単価の上昇が続き、既存店の来客数も16年7月以来9ヶ月ぶりにプラスとなった。
 
■株主優待制度は毎年9月末に実施
 
 株主優待制度は毎年9月中間期末時点の株主を対象として実施している。優待内容は(1)100株以上所有株主に対して箱根ガラスの森株主様限定お食事付ご入場招待券5枚(1万5000円相当)、(2)所有株式数に応じた「株主様ご優待券」または「うかい特選牛」を贈呈する。
 
■株価は15年高値目指す
 
 株価の動きを見ると、2800円台でのモミ合いから上放れの展開となり、16年8月高値2976円を突破して5月17日と18日に2991円まで上伸した。
 
 5月22日の終値2962円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS22円24銭で算出)は133倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は0.6%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS923円97銭で算出)は3.2倍近辺である。時価総額は約155億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形となった。15年6月高値3220円を目指す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)(イメージ写真提供:123RF)