ドル円は111円台で小動き。NY株が大幅に反発したことで111円67銭まで買われたが、トランプ大統領の「ロシアゲート」問題も不透明なことから、111円04銭まで下げる場面も。ユーロドルは続伸。一時は1.1212までユーロ高が進み、約半年ぶりの水準をつける。

 株式市場は続伸。ダウは141ドル上昇し、前日の上昇分と合わせて、17日の大幅下落の6割ほどを埋める。債券相場はほぼ変わらず。長期金利も2.23%台で、一旦は売られ、金利は上昇したものの、「ロシアゲート」問題が上値を抑える。金は反発。原油価格は産油国の減産合意を延長するとの見方が強まり50ドル台に乗せる。


ドル/円111.04 ~ 111.67

ユーロ/ドル1.1175~ 1.1212

ユーロ/円124.23~ 124.93

NYダウ  +141.82 → 20,804.84

GOLD   +0.80 →1,253.60ドル

WTI  +0.98  → 50.33ドル

米10年国債  +0.005 → 2.235%


本日の注目イベント

日   4月貿易収支
米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
米   カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
米   ブレイナード・FRB理事講演


 昨日の夕方、北朝鮮は先週14日に続き今年8回目となるミサイル発射を行いました。週明けのオセアニア市場でドル円は、NYクローズからはやや窓を開けて取引が始まったようですが、今のところ大きな動きにはなっていません。朝鮮半島付近には、米国の主力攻撃部隊が集結しており、緊張が高まっている中でのミサイル発射です。北朝鮮はトランプ政権が「ロシアゲート」問題で揺れていることもあり、米国は攻撃してこないと考えて挑発行為を繰り返しているのかもしれません。

 トランプ大統領は就任後初の外遊にサウジを訪問していますが、トランプラリーもその効果を失いつつあります。積極的な財政出動を行うということで、米長期金利が上昇し、その影響からドル高や景気拡大、株高が続くといった見方に、やや閉塞感が出てきました。株価はトランプ大統領のロシア疑惑が報道され、先週水曜日にはダウが372ドルの大幅安を見せました。ドル円も113円台から110円台まで売られ、一時は114円台前半まで値を戻していたものの、再び110円を試す可能性も出ています。

 基本的には110-115円のレンジ内での取引が続くと予想していますが、米景気の拡大が確認され、年内利上げがあと2~3回との見方が強まれば115円を上抜けすることも十分可能かと思いますが、一方で北朝鮮との間で有事が勃発するようだと円高に振れることになりそうです。またトランプ大統領が自ら招いた「ロシアゲート」問題の行方からも目が離せません。

 トランプ大統領の「弾劾」や「辞任」はまだ現実的ではありませんが、通信社のニュースには「ウォール街はペンス大統領を待ち望んでいる」といった報道もあり、先週筆者が受けたインタビューには「もしトランプ大統領が辞任したら、ドル円はどのような動きになると予想しますか」といった類の質問もありました。一部には「Xデー」を予想しているところもあるようです。因みに、その質問に対する回答は、「ひとまず円高ドル安で反応すると予想しますが、その後はドルが買われる展開になるのでは」と答えました。

 本日のドル円は111円を挟む展開を予想しています。先週末のNYでは株価が堅調だったことで、本日の日本株もしっかりした展開が予想されましたが、北朝鮮のミサイル発射でやや水をさされた格好です。その影響がどの程度になるのかにもよりますが、レンジは110円70銭~111円70銭程度を予想します。また北朝鮮のミサイル発射を受けて今夜のNY株がどのように動くのかもドル円を見る上では重要です。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)