ドル円は小幅に上昇し113円85銭までドル高に。米金利の上昇や株高から円売りがやや強まった。ユーロドルは続伸。ドイツの州議会選挙で、メルケル首相率いるキリスト教民同盟(CDU)が勝利したことを好感し、1.0989まで買われる。株式市場は揃って上昇。金融やエネルギー株が買われ、ダウは5日ぶりに上昇し2万1000ドルに迫る。債券相場は続落。株価が上昇したことで債券には売りものが増える。長期金利は2.34%台へと小幅に上昇。金は続伸。原油価格はサウジとロシアが減産延長で合意したことから大幅に続伸し、一時は49ドル台まで買われる。

5月NY連銀製造業景気指数   → -1.00

5月NAHB住宅市場指数     →  70

ドル/円113.26 ~ 113.85

ユーロ/ドル1.0966~ 1.0989

ユーロ/円124.33~ 124.92

NYダウ  +85.33 → 20,981.94ドル

GOLD   +2.30 →1,230.00ドル

WTI   +1.01 → 48.85ドル

米10年国債  +0.018 → 2.343%


本日の注目イベント

豪   RBA議事録
独   独5月ZEW景況感指数
欧   ユーロ圏1-3月期GDP(改定値)
欧   ユーロ圏3月貿易収支
英   英4月消費者物価指数
米   4月住宅着工件数
米   4月建設許可件数
米   4月設備稼働率
米   4月鉱工業生産

 ユーロドルが再び上昇力を強め、昨日の海外市場では1.0990に迫る水準まで買われ、ユーロ買い・ドル売りの流れが加速しました。一方ドル円では、上値が重そうに見えていたものの上昇し、113円85銭までドル高・円安が進んでいます。この結果、明らかにユーロ円の買いが大きく市場に持ち込まれたものと判断できます。

 ドルに対する方向感がはっきりしない中、量的緩和の縮小が近い上に、政治的安定が強まったユーロと、引き続き出口戦略は時期尚早と口をそろえる日銀執行部との、金融政策に対するスタンスの差に着目した取引が相場を動かした形でした。ユーロ円は一時124円92銭近辺まで上昇し、実に昨年4月28日以来となるユーロ高を記録しています。

 米経済指標の明るい兆候はまだ見えて来ません。昨日発表された5月のNY連銀製造業景況指数は「-1.0」と、市場予想の「7.5」を大きく下回る結果になりました。同指数がマイナスに沈むのは昨年10月以来7カ月ぶりのことになります。今年第一四半期の景気の低迷は一時的な可能性が高いとFOMC声明文で強気のコメントが出されましたが、それを検証する意味でNY連銀製造業景況指数は注目されていましたが、出だしから出鼻をくじかれた格好になりました。

 ドル円は上昇したものの、「1時間足」では雲の出口に上昇を抑えられています。チャートを見ると、昨日のNY市場の後場は、ほぼこの雲抜けをテストして押し戻された格好です。もっとも、現在雲の中で推移しているため、今後どちらに抜けるかは判断できません。敢えて言えば、MACDではプラス圏に入っているため、上昇目線で見て置いた方がいいのかもしれません。さらに言えば、下値は113円20銭前後でサポートされ、上値は113円80-90銭近辺で押さえられる展開になっています。ドル円がこのように方向感が掴めないため、上述のようにユーロ円を手がける投資家も出てきたのではないかと思います。

 因みにユーロ円は「週足」までのチャートでは全て強気のサインが点灯しています。上値のメドは「120週移動平均線」がある、125円70銭辺りかと思われますが、もしこの水準を達成すれば、2015年8月以来と言うことになります。6月のECB理事会で何らかの政策変更があると、市場が読んでいることを物語っています。本日のドル円は113-114円程度と予想しますが、このところの東京タイムは値幅も少なく、目立った動きがありません。変動の多くは海外市場で見られることから「主戦場」は17時以降と言うことになります。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)