ドル円は再び114円台に乗せ、114円38銭までドルが買われる。米長期金利の上昇と、ボストン連銀総裁の発言を手掛かりにドル高が進行。ユーロドルは1.08台で推移。値動きも鈍く値幅は30ポイント程度と冴えない展開。株式市場はまちまち。ダウは前日に続き続落したものの、ナスダックとS&P500は上昇。原油高からエネルギー株が買われた。債券市場は続落。10年債入札が不調だったことで売られ、FBI長官更迭の政治リスクで買われた分も吐き出す。長期金利は2.41%台まで上昇。金は反発。原油価格も、在庫が予想よりも減少幅が高かったことから大幅に反発。

4月財政収支  →  1824億ドル


ドル/円113.77 ~ 114.38

ユーロ/ドル1.0854~ 1.0883

ユーロ/円123.64~ 124.24

NYダウ  -32.67 → 20,943.11ドル

GOLD   +2.80 →1,218.90ドル

WTI   +1.45 → 47.33ドル

米10年国債  +0.016 → 2.414%

 
本日の注目イベント

日   3月国際収支
日   4月景気ウオッチャー調査
欧   ECB経済報告
英   英3月鉱工業生産
英   英3月貿易収支
英   BOE金融政策発表
英   BOE議事録
米    新規失業保険申請件数
米   4月生産者物価指数
米   ダドリー・NY連銀総裁講演


 ドル円は再び114円台に乗せ、ほぼ前日と同じ114円38銭までドル高が進み、ユーロドルでも1.08台半ばまでドル高が進んでいます。昨日は特段材料はなかったものの、米10年国債の入札が不調に終わったことで債券が売られ、長期金利が上昇したことに反応したようです。

 またボストン連銀のローゼングレン総裁の発言もドル買いにつながったようです。総裁はバーモント州の講演で「経済が私の予測通りに進展するとの想定で、バランスシートの規模は緩やかな縮小とともに、年内残り3回政策金利を引き上げるのはなお妥当だ」と語っています。ローゼングレン総裁は今年のFOMCでは投票権はありませんが、メンバーの中では「中立」と見られています。

 その総裁が『年内残り3回の利上げ』に言及したことが目新しかったようです。FRBは昨年12月の利上げの際に、2017年の利上げ回数は3回と想定していましたが、これが4回になるということは、6月の利上げは当然としても、9月、12月とイエレン議長の会見が予定されている会合では全て利上げが行われることになります。これまでよりも「タカ派的」な発言だったことがドルをサポートしましたが、先週のFOMC声明文同様に、FRBは今後の米景気の先行きには自信を持っているということの裏返しかと思われます。

 昨日はトランプ大統領がFBIのトップを更迭するという政治的リスクが露見しましたが、市場は冷静だったようです。日本での閣僚更迭は日常茶飯事ですが、米国でFBI長官が更迭されることは異例です。FBIの独立性という観点からすれば、今回の政治介入には問題が残ると見られていますが、もしかしたらFRB議長の人事問題にも関係してくるかもしれないと思うのは穿ちすぎでしょうか。

 ドル円は昨日も述べたように114円台半ばから上方にいくつかのレジスタンスポイントがあります。ここをしっかりと抜け切れば115円台乗せも可能かと思いますが、状況はそれほどドル買い材料が揃っているとも思えない点が気になります。日経平均株価も2万円の大台を前に足踏みをしていますが、今日明日にも大台乗せはあるかもしれません。その流れからドル円を115円台乗せに誘引する可能性も考えられます。

 米「VIX指数」は記録的な低水準で推移しています。「VIX指数」とドル円は逆相関であることは広く知られていますが、その意味ではドル円は底堅いとも言えます。ただ足元では「10」近辺で推移している「VIX指数」も、いつ急騰するのか予断は許しません。地政学的リスクと政治的リスクは依然として残っていると見られるからです。本日のドル円は113円80銭~114円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)