為替は4月に1ドル=108円で底打ち。ゴールデンウィークで日本が連休中もじりじり上昇して先週末は112円台。チャート分析における現状認識としましては、今年の年始からの大きな円高トレンドは脱したとは言えないまでも、短期的なトレンドは先月下旬から円安方向に転換。どこまで円安方向に伸びるかについてですが、今年1月後半~3月前半まで比較的長く続いたレンジ相場の上限が114円台~115円あたりだったこともあり、そのあたりまでなら短期間で円安が進む余地があるのではないかと見ています。一方、円高のサポート帯となりやすいのが、先週ブログでも書きましたが、「近いところで112円近辺、その先は110円台」。先週金曜日も、円高の動きが、近いところにあるサポート帯112円近辺であっさり食い止められました。今週もだいたいそのような動き(円高になっても112円近辺、その水準を下抜けても110円台まで)を想定しています。

 経済ファンダメンタルズの観点では、6月にアメリカが利上げする可能性はかなり高まっている状況です。この点はもちろん、ドル高(円安)の材料となります。が、気になるのはアメリカの長期金利がいまいち上がってこない点。先週末時点でアメリカ10年金利は2.3%台で、伸び悩んでいます。長期的な金利高の期待や思惑が高まらないと、大幅にドル高(円安)が進む状況にはなりにくいので、引き続き、アメリカ長期金利を注視したいです。

 次にユーロ円ついて。ユーロ円単独で見ると、ユーロ高が行き過ぎているようにも見えるのですが、ユーロ米ドル相場が、もしかすると、一段高を目指す可能性があります。4月中旬以降の急騰が、短期的には最大1.11~1.12、つまり昨年暮れの大幅安が生じる前の水準へ回帰する可能性があると考えられます。となりますと、米ドル円など円相場全体が円安にならなくても、ユーロ米ドル相場の上昇により、ユーロ円はもう少し押し上げられるシナリオが考えられるのではないかと思います。たとえば米ドル円が112円のままでも、ユーロ米ドルが本当に1.12へ急騰すれば、掛け算によりユーロ円は125円になります。(執筆者:為替王)(イメージ写真提供:123RF)