ドル円は111円台を回復。日米で連日株価が大幅高を演じ、米金利も上昇したことで111円19銭まで一気にドル高が進む。緊張が高まる北朝鮮でも特に目だった動きもなかったことで、リスクオフムードが後退。

 ユーロドルは1.09台半ばへ続伸。ECBがユーロ圏の景気見通しに明るい見解を示す可能性があるとのリポートを受け、ユーロ買いが強まった。ユーロは対円でも121台半ばまで買われ、1カ月半ぶりのユーロ高を記録。

 株式市場は大幅に続伸。減税期待が広がった上、経済指標も良好で、ダウは連日200ドルを超える上昇。ナスダックも41ポイント上昇し、史上初となる6000ポイントの大台に乗せる。リスクオフムードが後退したことで債券は続落。長期金利も一時は2.34%台まで上昇。ドル高が進み金は続落。原油は1週間ぶりに反発。


2月ケース・シラ-住宅価格指数 →  +5.85%

4月リッチモンド連銀製造業指数 →  20

2月FHFA住宅価格指数    →  +0.8%

3月新築住宅販売件数      →  62.1万件

4月消費者信頼感指数      →  120.3

ドル/円110.49 ~ 111.19

ユーロ/ドル1.0880~ 1.0950

ユーロ/円120.29~ 121.65

NYダウ  +232.23 → 20,996.12ドル

GOLD   -10.30 →1,267.20ドル

WTI  +0.33 → 49.56ドル

米10年国債  +0.059 → 2.332%


本日の注目イベント

豪   豪第1四半期消費者物価指数
米   企業決算 → P&G、ツイッター、ボーイング
加   カナダ2月小売売上高


 「リスクオフムード」が急速に後退しています。昨日25日は北朝鮮人民軍創建85周年に当たる日で、一部には「Xデー」と目されていましたが、大規模な砲撃訓練はあったものの、核実験やミサイル攻撃もなく、市場には安心感が漂っています。そのため日米では株価が連日大幅な上昇を見せ、NYダウは2日間で450ドル程上昇し、再び2万1000ドルに手が届く水準まで上昇して来ました。フランス大統領選と北朝鮮のミサイル攻撃への脅威から買われていた円は、急速にその「任務」を終えたかのように売られ、昨日のNY市場では111円19銭まで円安が進み、先週の108円台前半から3円も下落しています。

 安全通貨の円は、昨日の海外市場では全面安の展開となり、ユーロ円では121円台半ばまで円安が進み、対豪ドルでも83円台後半まで円は売られて来ました。円買いポジションの大規模な巻き戻しが起こっていると見られますが、ストップを巻き込んでの円売りドル買いもあったようです。

 ただ冷静に考えると、フランス大統領選ではルペン氏が巻き返すことも想定できるうえ、北朝鮮問題も引き続きにらみ合いが続いている状況です。昨日は原子力潜水艦「ミシガン」が韓国の釜山に入港しており、北朝鮮ににらみを利かせています。攻撃型ミサイル「トマホーク」154発を搭載できる原子力潜水艦「ミシガン」が臨戦態勢を敷いている以上、北朝鮮も安易に挑発行為には出にくいと思われ、長期戦になる可能性も出てきました。

 このような状況の中、株価の急騰劇や円が大きく売られる動きには簡単に追随するわけにはいきません。市場はやや楽観的になりすぎているようにも思え、利益を取れるものはしっかりと確定しておくべきでしょう。ドル円は111円台前半までの戻しは想定内です。テクニカルを見ると、「月足」では雲の入り口でサポートされた格好となり、「日足」でも、結局200日線が抜け切れずに反発した形になっています。

 本日も米国の株高と円安から日本株は上昇すると見られます。日経平均株価も1万9200~300円辺りまで上昇する可能性があります。それに伴ってドル円も買われるかも知れませんが、目先はNYの高値である111円20銭前後と、仮にこの水準を抜けたら4月10日の高値である111円58銭辺りが意識されそうです。北朝鮮関連にも目配りしながら、110円50銭~111円50銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)