ドル円は109円を挟んだもみ合い。26日に税制改革を発表するとの報道で119円38銭まで上昇したものの、フランス大統領選を控え上値も重い展開だった。ユーロドルは1.0738まで買われ、フランス選挙前にやや買いが優勢に。

 株価は反落。フランス大統領選を前に慎重姿勢が広がり、ダウは30ドル下落。債券相場は小幅に下落。政治リスクを控えて、利益確定の売りがやや優勢に。長期金利は2.48%台へ。金は続伸し、原油は大幅に下落。


3月中古住宅販売件数  → 571万件
ドル/円108.89 ~ 109.33
ユーロ/ドル1.0683~ 1.0731
ユーロ/円116.46~ 117.12
NYダウ  -30.95 → 20,547.76ドル
GOLD   +5.30 →1,289.10ドル
WTI  -1.08 → 49.63ドル
米10年国債  +0.016 → 2.248%

本日の注目イベント

独   独4月ifo景況感指数
米   カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
米   企業決算 → アルコア


 フランス大統領選の第一回投票の結果は、ルペン氏とマクロン氏が決戦投票に進む見通しになったことが判明し、早朝のオセアニア市場ではユーロが急伸しています。ブルーヌバーグの取引画面では、ユーロドルは1.0937辺りまで上昇し、ユーロ円も120円90銭台まで買われています。ドル円も一気に110円を回復し、110円64銭まで円安が進んだようです。EU残留を訴えるマクロン氏が決戦投票に進出することで、ひとまず最悪の事態は避けられたといったところです。

 第一回投票の開票率3分の1超の段階で、ルペン氏の得票率が24.3%で、マクロン氏が22.2%と伝えられています。最終的な数字は変わる可能性があるものの、上位二人は確定し、フィヨン氏は既に敗北宣言を行ったようで、メランション氏は4位の18.1%ながら、敗北は認めていないとブルームバーグは報じています。ただ現時点ではルペン氏への支持率がマクロン氏を上回っています。決選投票は2週間後の5月7日に行われることになっていますが、フィヨン氏やメランション氏を支持した有権者が、今後上位二人のどちらに流れるのかまだ予断は許しません。

 先週末にトランプ大統領は「水曜日(26日)に税制改革に関する重大な発表をするつもりだ」と述べました。今週29日で大統領就任100日の節目を迎えますが、選挙公約であった大規模なインフラ投資と税制改革はいまだに手付かずの状態です。そのため、トランプ氏の政策実行力に疑問の声も出ており、これがドル円を108円台前半まで押し下げた一因にもなっていました。トランプ氏は、「手続きはずっと前から始まっていたが、いよいよ正式に始まる」と述べ、「過去のあらゆる減税をしのぐ規模になる」と述べています。

 今朝の情報では、政府高官の一人の話として、税制改革には国境調整税は含まれない公算が大きいとブルームバーグは報じています。かりにそのような計画だとすると、大規模減税の「原資」をどこから捻出するのかにも注目しておかなければなりません。

 ドル円は110円台半ばまで上昇しましたが、これはショートカバーによるものと推察されます。上で述べたように、まだフランス大統領選でどちらの候補が勝利するのか分かりません。また北朝鮮問題でも、明日25日は要注意日に当たる上、この問題が平和裏に、簡単に解決に向かうとも思えません。従って、ドル円も目先の上値は110円台後半から111円台前半辺りではないかと見ています。

 税制改革やインフラ投資が米景気に好影響を与えるのは、早くとも年後半からということになりそうです。一方でフィッシャーFRB副議長は、年内にさらに2回の利上げが適切との認識を再度示しています。「政治的、地政学的リスクVS良好な米景気」といった構図はまだまだ続く公算が高いと見られます。

 本日のドル円は109円50銭~110円80銭程度と、ややワイドな展開を予想しています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)