本日早朝に、北朝鮮がまたしても日本海に向けて弾道ミサイルを発射した。米中首脳会談を前に国際社会を牽制する狙いがあったと見られるが、明日からの首脳会談の行方によっては「有事」に発展する可能性も捨てきれなくなりそうだ。トランプ大統領は首脳会談で北朝鮮問題を主要議題とする考えを示した上で、北朝鮮問題について「(友好関係にある)中国が解決しないのなら、我々がする」と述べている。単独での軍事行動も辞さないとの解釈も可能な発言であり、中国と北朝鮮の両方に圧力をかけた格好だ。追い詰められた北朝鮮がなにを仕出かすか読めない事は言うまでもないが、米国の出方にも注意が必要だろう。

 市場は今のところ、こうした東アジアの緊張をリスク要因として強く意識していない様子だが、今後の展開次第では投資家のリスク回避姿勢が強まる可能性もある。その際に国際投資資金の避難先として真っ先に候補に挙がるのは、スイスフランであろう。スイスは緊張地域から地理的にも経済的にも遠い永世中立国であり経常黒字国だ。円もリスク回避局面で買われやすい通貨だが、日本が東アジアの一員である事を勘案すると逃避先としての優位性はスイスフランには及ばない公算が大きい。朝鮮半島をめぐる「有事」が実際には起きない事を願うばかりだが、備えを怠るべきではないだろう。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)