ドル円はジリジリと値を下げ、NYの朝方には110円27銭まで下落。そこからは株価や金利が上昇したことを受け反発。110円81銭近辺までドルが買われて引ける。ユーロドルは小動き。米中首脳会談を控えて様子見ムードが
広がり、1.06台半ばで推移。

 株式市場は揃って反発。原油価格の上昇が支えとなり、ダウは39ドル上昇。エネルギー株が買われる。債券相場は3日ぶりに反発。10年債利回りが年初来の低水準にいたことから買いが優勢に。長期金利は2.36%台へと上昇。金は続伸。原油価格は在庫が減少しているとの見方が強まり続伸。約1カ月ぶりに51ドル台に乗せる。


2月貿易収支    →   -436億ドル

ドル/円110.28 ~ 110.81

ユーロ/ドル1.0636~ 1.0676

ユーロ/円117.42~ 118.22

NYダウ  +39.03 → 20,689.24ドル

GOLD +4.40 →1,258.40ドル

WTI   +0.79→ 51.03ドル

米10年国債  +0.041 → 2.361%


本日の注目イベント

欧   ユーロ圏3月総合PMI(改定値)
欧   ユーロ圏3月サービス業PMI(改定値)
英   英3月サービス業PMI
米   3月ADP雇用者数
米   3月ISM非製造業景況指数
米   FOMC議事録(3月14、15日分)


 引き続き上値の重いドル円は欧州市場からNY市場の朝方の時間帯に110円27銭までドル安が進みましたが、そこをボトムに反発し、今回も今のところ110円割れは回避しています。株価の低迷と、長期金利の低下傾向が背景となっており、そこに明日から始まる米中首脳会談の行方や、ロシアでのテロ、あるいはフランスの大統領選と、投資家はリスクをとることに慎重になり、身構えている状況です。

 昨日はそれでも株価も小幅ですが反発しています。2月の米貿易収支が436億ドルの赤字に縮小し、市場予想を50億ドル近く下回っていました。米中首脳会談を控えて、貿易赤字の拡大は、より会談を不透明にする材料と見られていただけに、やや安心感も出ているようです。

 昨日はクロス円の下落がドル円を押し下げた一面もあったようです。ユーロ円は約4カ月ぶりのユーロ安水準まで売られ、豪ドル円も83円台前半まで売られました。いずれもテクニカル上の重要なサポートを割り込んだことで、ストップロスの売りや、一段の下落を見込んだ新規の売りが膨らんだものと見られます。クロス円の売りは、ドル円でのドル売り円買いという形で影響します。

 トランプ大統領は昨日ワシントンで会社経営者と会談し、中国との貿易について「われわれはもっとうまくやる必要がある」と述べたようです。もともと中国との交渉については「簡単ではない」と語っており、トランプ氏にとっても、今後政策を実施していく上での一つのハードルと言ってもいいと思います。北朝鮮問題がメインになるとは思いますが、中国に対する「為替操作国」問題がどのように扱われるのかに注目しています。

 本日はやや下値不安は後退していますが、だからと言って、それほど上値も期待できる状況ではありません。株価の戻りがあると思われますが、ドルが買われても111円台前半がいいところではないでしょうか。もし、それ以上にドルが上昇するとすれば、ADP雇用者数の上振れなどを材料に、海外市場で見られるかもしれません。111円05-10銭あたらが雲の入り口で、抵抗帯として意識されますが、一方で、111円30銭あたりをしっかりと抜ければ、短期的な「雲抜け」が完成し、上昇の余地はあります。

 本日は110円20銭~111円40銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)