ドル円は反落し、再び110円台後半まで売られる。ISM製造業景況指数が前月より悪化し、製造業活動が鈍化したことでドル売りが優勢となる。ユーロドルは1.06台で小動き。1.0650を中心にもみ合う。ユーロ円が118円14銭近辺まで売られ直近安値を下回る。株式市場は3市場とも揃って続落。自動車メーカー各社の販売台数が低調だったことで自動車株が売られ、金融、エネルギー株も続落。ダウは13ドル安で取引を終える。製造業景況指数が伸びなかったことや、ロシアでのテロなどで債券への需要が高まる、長期金利は2.31%台まで低下。金は反発し、原油は小幅に反落。

3月ISM製造業景況指数     →   57.2

ドル/円110.86 ~ 111.48

ユーロ/ドル1.0643~ 1.0679

ユーロ/円118.14~ 118.85

NYダウ  -13.01 → 20,650.21ドル

GOLD +2.80 →1,254.00ドル

WTI   -0.36 → 50.24ドル

米10年国債  -0.068 → 2.319%


本日の注目イベント

豪   RBA、キャッシュターゲット
豪   豪2月貿易収支
欧   ユーロ圏2月小売売上高
米   2月貿易収支
米   タルーロ・FRB理事講演
加   カナダ2月貿易収支


 ドル円は東京タイムで買われても、海外市場では上値が重くジリジリと売られる展開が続いています。昨日も、111円53銭近辺まで買われたドル円は、NY市場では111円を割り込み、110円86銭までドル安が進み、ほぼこの日の安値圏で戻って来ました。経済データに反応して長期金利が低下したことが、ドルの上値を抑えた形でした。

 発表された3月のISM製造業景況指数は事前予想通りでしたが、前月からは0.5ポイント低下しており、製造業活動の拡大が鈍化していることが見られます。項目別では、新規雇用は順調でしたが、新規受注指数が前月よりも低下しています。この指数だけで全体を判断するわけにはいきませんが、市場が良い数字には反応が鈍く、悪い数字に素直に反応する流れは気になるところです。

 フランス大統領選まで3週間を切りましたが、3日公表の世論調査ではマクロン氏の支持率は26.0%と変わらずでしたが、ルペン氏の支持率は25.5%で、こちらはプラス0.5ポイントでした。また決戦投票ではマクロン氏が60%対40%でルペン氏に勝つ見通しであるとの調査結果になっています。フランスの代表的新聞であるルモンド紙はマクロン氏とのインタビューを伝え、同氏は「決戦投票でルペン氏は勝てないという人々は、トランプ氏の勝利はあり得ないと言っていた人たちと同じだ」と述べ、ルペン氏の勝利の可能性を排除できないと語っています。(ブルームバーグ)

 本日は2月の米貿易収支が発表されます。6日から米中首脳会談が行われますが、この貿易収支で、対中国との貿易赤字が増えているようだと、会談でも「為替操作国」問題が話し合われる可能性もできそうです。トランプ大統領は英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙とのインタビューでも、「中国に現状のような不公平な条件では貿易を続けられないと伝える。とても不公平だ」と語っています。

 ドル円は、動きにくい状況ですが、上記フランス大統領選や米中首脳会談などを控え、円が買われやすい地合いが続いていると見られます。米10年債が買われ、長期金利の低下傾向が続いているのも、そのような背景を映し出していると見られます。仮にドルがさらに売られた場合、先週付けた110円10銭前後が再び重要なサポートレベルとして意識されます。先週のトライアルでは、ここを抜けきれずに反発しており、110円前後は大台という意味でも、またトランプラリーの半値戻しにあたる値位置としても重要なレベルです。本日のドル円は110円30銭~111円30銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)