東京タイムには112円20銭近辺まで買われたドル円は反落。長期金利の低下や、NY連銀総裁の発言から利上げは緩やかになるとの見方がドル売りにつながり111円25銭までドルが下落。ユーロドルは小幅に続落。1.06台半ばまで売られ、対円でも2月24日以来となる118円64銭近辺までユーロ安が進む。

 株式市場は反落。プラス圏で推移していたものの、引けにかけて金融やエネルギー株が売られ、マイナス圏に沈む。ダウは65ドル下げ、前日の上昇分を吐き出す。債券相場は反発。ダドリーNY連銀総裁の発言が緩やかな利上げを示唆したことで買い物を集める。長期金利は2.38%台に低下。


金は上昇し、原油は4日続伸。

2月個人所得                  →   +0.4%

2月個人支出                    → +0.1%

2月PCEコアデフレータ             → +1.8%

3月シカゴ購買部協会景気指数        → 57.7

3月ミシガン大学消費者マインド(確定値)  → 96.9

ドル/円111.25 ~ 111.97

ユーロ/ドル1.0651~ 1.0702

ユーロ/円118.64~ 119.59

NYダウ  -65.27 → 20,663.72ドル

GOLD +3.20 →1,251.20ドル

WTI   +0.50 → 50.85ドル

米10年国債  -0.032 → 2.387%


本日の注目イベント

豪   豪2月小売売上高
豪   豪9月住宅建設許可件数
日   日銀短観
中   中国 3月製造業PMI
欧   ユーロ圏3月製造業PMI(改定値)
欧   ユーロ圏2月生産者物価指数
欧   ユーロ圏2月失業率
米   3月ISM製造業景況指数
米   ダドリー・NY連銀総裁講演
米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演


 ドル円は先週末の東京市場では期末要因もあり、112円20銭近辺までドル高が進みましたが、海外市場では112円台を維持できていません。NYでは111円25銭までドルが売られ、元の水準に戻っています。前日にややタカ派的な発言を行ったNY連銀のダドリー総裁がこの日は、今年あと2回の利上げは妥当なように思えるが、「早いペースでの政策引き締めを余儀なくされるような非常に急がされる状況ではない」と発言したことで、今後の利上げは緩やかなものになるとの見方につながり、ドル売りが優勢になっています。

 またダドリー総裁はテーパリングについても、「年内ないし、2018年のどこかの時点で、満期を迎えた証券を再投資せずにそのまま償還させる措置を徐々に開始しても、私としては意外ではない」(ブルームバーグ)と述べ、FRBの資産縮小についても前向きな考えを示しました。今後は利上げだけではなく、テーパリングを併用することで、短期金利の緩やかな上昇を誘導する政策も視野に入ってきそうです。

 3月の相場は足元のレンジ通りで、結局110円台から115円台で推移しました。トランプ氏の経済政策の遂行力に疑問符がついたことでドル売りが進み、110円に迫る高水準をつけましたが、一方で米景気の良好さがドルを支える役割を担い、どちらにも決定的な方向性は見い出せていません。今月は上記レンジをどちらかに抜け、ある程度の方向性がでるのではないかと予想していますが、予算教書の議会への提出は5月中旬と見られており、注目される税制改革も保守派の一部が反対していることから遅れており、8月にずれ込むのではないかといった観測も出ています。もしそのようなことになると、4月も上記レンジをどちらにも抜けきれず、それほど大きな値幅は見込めないかもしれません。

 ドル円は111円25銭まで売られたことで、再び雲の下限(1時間足)を抜けるかどうかの展開になってきました。この雲を抜け切れば110円台後半を試す動きもありそうですが、それでも勢いが増すとも思えません。米長期金利も2.4%を挟んでもみ合いが続き、NYダウも2万500-700ドル台で一進一退です。為替市場だけではなく、これらの市場でも明確は方向性は出ていません。本日の予想レンジも110円90銭~111円90銭程度とみています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)