ドル/円は、本日の東京市場で一時110.20円台まで下落しており、昨年11月以来約4カ月ぶりの安値を付ける場面もあった。前週末24日にトランプ大統領が下院議会の意見集約に失敗し、オバマケア代替法案を撤回した事で今後の公約履行に対する不透明感が強まった。大統領が掲げる大規模な減税やインフラ支出には、議会緊縮派の強い反対が予想される事から市場がそうした見方に傾くのは当然であり、その見方が定着すればドル/円は早晩110円を下抜ける事になるだろう。

 ただ、24日のNY市場終盤にトランプ大統領が正式にオバマケア代替法案の撤回を発表した後は、「出尽くし感」や「アク抜け感」などからドルが買われており、念のため週明けのNY市場の動きを確認したいところでもある。同法案は、たとえ下院を通過しても上院での可決は困難と見られていた(いずれにせよ法案は不成立との見方が強かった)ほか、トランプ大統領は同法案の撤廃を受けて迅速に「税制改革」に着手する考えを示している。金曜日のクローズ間際というポジション手仕舞いの動きが活発化しやすい時間帯の動きだけに深読みは禁物だが、当日の母国市場の反応(上昇)と週明けのアジア市場の反応(下落)が異なる以上、本日の欧米市場はドルの反発に一定の警戒感を持って臨むべきだろう。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)