本日から明日にかけて、ドイツのバーデンバーデンでG20財務相・中央銀行総裁会議が行われる。明日発表される共同声明から「我々はあらゆる形態の保護主義に対抗する」との文言が削除される可能性があるとの事で、週明けの為替相場への影響が気になるところだろう。トランプ米政権の意向を汲む格好で実際に削除されれば、米国の保護主義強化に対する懸念が高まり、リスク回避の円高圧力が発生するとの見方も一部にあるようだ。もっとも、今回初めてG20に出席するムニューシン米財務長官は「われわれは貿易戦争を始めたいと思っているわけではない」として、自由貿易を否定する考えはない姿勢を示している。G20は「保護主義に対抗」との文言に代わり「公平で開かれた貿易システムを維持する」という米国の主張に近い表現を声明に盛り込む事も検討しているようだ。

 いずれにしても、20もの国・地域の利害がすべて一致する声明を発表することはまず不可能だろう。それぞれが、それぞれにとって都合よく解釈できる「玉虫色」の表現に落ち着く公算が極めて大きい。そうした声明に為替市場が強く反応する事も考えにくい。なお、為替については「通貨の競争的な切り下げを回避」や「競争力のために為替レートを目標にしない」というこれまでの合意内容を米国も支持しているとされ、従来の表現をほぼ維持する方向で調整が進められているようだ。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)