メキシコペソの上昇が続いており、ペソ/円は昨日5.864円まで上昇して昨年6月9日以来の高値を付ける場面があった。先週3日にロス米商務長官が「道理にかなった貿易協定が結ばれればペソは大きく戻すだろう」と述べた事などが追い風となっているが、向かい風となるはずの材料には目を瞑っている面もある。トランプ米政権の意向を汲んで、G20声明草案から「あらゆる保護主義に反対する」「競争的な通貨切り下げを回避し、競争目的で為替をターゲットとしない」との文言が削除される見通しとなった事などは、多くの新興国にとって向かい風となるはずだが、ペソ相場は特段の反応を示さなかった。ペソ/円相場は10ヶ月ぶりの6円台回復も視野に入っており、投機筋のペソショート巻き戻しが主導する形で一段と上値を伸ばす可能性もあるが、為替に限らず「いいとこどり」の相場展開は永久に続かないのが常識だろう。明日にメキシコ2月消費者物価指数、明後日に米2月雇用時計が発表される点などを考慮すれば、そろそろペソ/円の上値追いには慎重になるべきタイミングかもしれない。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)