ドル円はほとんど動きがなく、114円を挟んだ展開。ECB理事会と雇用統計を見極めたいとする雰囲気が強く、値幅は27銭。ユーロドルも1.05台半ばから後半で小動き。

 株式市場は続落。ヘルスケア関連銘柄などが売られ、ダウは29ドル安。他の主要指数も揃って続落。債券相場も続落。3年債入札が不調だったことと、利上げ観測が重石となり売られた。長期金利は2.51%台まで上昇。金は利上げ観測を背景に6日続落。原油価格も小幅に下落。


1月貿易収支       → 485億ドルの赤字

1月消費者信用残高  →  87.94億ドル

ドル/円113.89 ~ 114.16

ユーロ/ドル1.0561~ 1.0588

ユーロ/円120.40~ 120.65

NYダウ  -29.58 → 20,924.76ドル

GOLD -9.40 →1,216.10ドル

WTI   -0.06 → 53.14ドル

米10年国債  +0.018 → 2.518%


本日の注目イベント

日   2月景気ウオッチャー調査
日   10-12月GDP(改定値)
日   1月国際収支
日   1月景気動向指数
中   中国2月貿易収支
独   独1月鉱工業生産
米   2月ADP雇用者数
加   カナダ2月住宅着工件数
加   カナダ1月建設許可件数
         

 ドル円やユーロドルなど、為替はほとんど動いていません。昨年11月のトランプショック以来、これほど値動きがなかったことはないと記憶していますが、原因は明日のECB理事会や週末の雇用統計を待つ雰囲気だけでもなさそうです。

 米長期金利が1月25日以来となる2.51%台まで上昇したものの、ドル円は115円を試す動きもなく、114円を挟んで膠着状態です。これは111-115円のレンジを上も下も抜け切れないことで、動きが取れない状況が背景にあるものと見られます。またユーロドルも、政治的イベントを多く控えていることから上値が重いことはわかりますが、それでも1.05近辺では常に押し戻される展開が続いています。115円と1.05が、どちらも重要な値位置で、これを明確に抜けると大きく動くと見ています。

 1月の米貿易収支が発表されました。貿易赤字額は前月比9.6%増の485億ドルと、2013年3月以降で最大でした。特に自動車、同部品の輸入が過去最高となったほか、石油製品の輸入も2年ぶりの高水準だったようです。国別では、対中国が278億ドルで赤字幅が拡大しており、対メキシコは減少しています。(ブルームバーグ)赤字幅の拡大はトランプ大統領にとって、許容できないことがらの一つです。日中独が自国通貨を安く誘導し、その結果米国の赤字額が積みあがっていると主張しているからです。

 この件関して、ドイツのショイブレ財務相は「ドイツがこの黒字を不正操作で築いているとは、誰も言えない」とし、「根本にあるのはドイツ経済の競争力だ」と述べ、真っ向から反論しています。来週17~18日にはドイツのバーデンバーデンで「G20」が開かれます。この席で、米財務長官との間で貿易不均衡も議題の一つになる可能性もあり、この件に関しても、ジョイブレ財務相は、喜んで議論したいと述べています。

 好調だったNYダウは2日続落し、長期金利も2.51%台まで上昇し、市場はゆっくりと来週の利上げを折り込む動きを見せて来ました。ドル円にとって金利上昇は強い「味方」にはなりますが、株安は逆風になります。ただドル円はこのところ金利に反応する傾向があるため、足元の金利の動きが続くならドル円の大幅な下落は見込みにくいということになります。次回FOMCでの利上げはほぼ間違いないと思われますが、週末の雇用統計が注目されます。

 本日の予想レンジは昨日と同じく113円40銭~114円40銭とします。ドル円は現在、1時間足の狭い雲の中で上下しています。雲の上限と下限がそれぞれ売り買いのポイントになりますが、どちらか抜けたときには「順張り」で追随するのが定石です。本日のADP雇用者数がそのきっかけになるかもしれません。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)