ドル/円はこれまで1ヶ月半もの間、一目均衡表(日足)の雲の中でもみ合っていたが、その雲(執筆時、上限114.817円、下限113.606円)が薄くなってきており、本日にもどちらかに抜ける可能性がある。相場が雲の上に浮上すれば、115円台回復への視界が一気に開ける一方、下抜けなら再び年初来安値(111.595円)を試す流れになっても不思議ではない。

 そうした中、雲抜けの決め手になるとすれば、米連邦準備制度理事会(FRB)首脳の発言であろう。このところ、米地区連銀総裁などから早期利上げに前向きな発言が続いており、市場の利上げ観測が急速に高まっている。それだけにイエレンFRB議長の発言は特に注目されよう。議長が3月利上げに前向きな見解を示せば、市場は14-15日の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げをほぼ確実視する事になるだろう。一方で、2月14-15日の議会証言(「今後、数会合での利上げが適切になるだろう」「すべての会合が『ライブ』である」など)よりも踏み込んだ発言がなければドル売りに傾く公算が大きい。

 なお、昨年3月には、地区連銀総裁らの発言によって高まっていた4月利上げ観測をイエレン議長が否定して市場が混乱した先例もある。3月利上げの織り込み度合いが9割近くまで上昇しているとはいえ、予断を待たずに臨むべきだろう。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)