ドル円は緩やかに上昇し、114円59銭まで買われる。FOMCメンバーからタカ派的な発言が相次ぎ、長期金利が上昇したことに反応。ドル高が続き、ユーロドルも節目の1.05を割り込み、1.0495近辺まで下落。株式市場は反落。前日に300ドル以上の上昇を見せたことから利益確定の売りに押され、銀行株などが売られる。ダウは112ドル下落したものの、2万1000ドルの大台は維持。

 債券相場は4日続落。パウエルFRB理事が年内3回の利上げは適切などと発言したことが売りにつながる。長期金利は2.48%台に上昇。金は続落。原油価格は大幅に売られ52ドル台に。


新規失業保険申請件数    → 22.3万件

ドル/円114.24 ~ 114.59

ユーロ/ドル1.0495~ 1.0528

ユーロ/円120.17~ 120.44

NYダウ  -112.58 → 21,1002.97ドル

GOLD -17.10 →1,232.90ドル

WTI   -1.22 → 52.61ドル

米10年国債  +0.029 → 2.481%


本日の注目イベント

日   1月消費者物価指数
日   1月失業率
独   独1月小売売上高
欧   ユーロ圏1月小売売上高
英   英2月サービス業PMI
米   2月ISM非製造業景況指数


 連日最高値を更新し、ややバブル化しているようにも見えるNY株式市場は昨日は大幅に反落しています。NYダウは112ドル下落し、前日に300ドルを超える上昇を見せたことを考えると、上昇一服も当然と受け止められているようです。ただ100ドルを超える下げを見せたのは、1月末以来1カ月ぶりのことです。

 株価が軟調だった割には、ドル円はしっかり114円台をキープし、NYでは114円59銭までドル高が進みました。FRB高官のタカ派的な発言が相次ぎ、3月利上げを織り込む格好で金利が緩やかに上昇してきたことが、ドルを支える構図になっています。

 FRBのブレイナード理事は、ハーバード大学でのイベントに参加し「(利上げは)すぐに適切になりそうだ」と発言しています。同氏は「ハト派」の論客として知られており、同氏がタカ派発言をしたことは、それなりに驚きをもって受け止められています。

 また、パウエルFRB理事も同様の発言を行っています。パウエル理事はCNBCのインタビューで「3月に利上げする論拠がそろってきた。FOMC会合で協議の対象になるだろう」と語っています。今週はNY連銀総裁など、多くのFOMCメンバーが揃って「タカ派的」な発言を繰り返しています。そのため、金利先物市場が示す3月利利上げの確率はついに90%まで上昇してきました。

 本日も、イエレン議長とフィッシャー副議長の講演があります。明日からブラックアウト期間が始まるため、本日が最後の発言機会です。まさに真打登場といったところですが、上で述べたように、既に利上げを織り込む動きが進行しており、仮に両氏が利上げに前向きな発言をしてもそれほど新鮮味はないのかもしれません。もちろん市場はそれなりの反応を見せるかもしれませんが、関心があるのはその次の利上げのタイミングでしょう。
 ドル円は114円59銭まで上昇したことで、現在雲の中(日足)におり、雲の上抜けに挑んでいる状況です。52日「移動平均線」にちょうど到達したところで、雲抜けには114円90銭程度までの上昇が必要です。上記FRB幹部が利上げに対する明確なメッセージを発し、長期金利が2.5%台に乗せるようなら、この水準をテストすることにもなろうかと思います。この水準をしっかりと抜ければ、日足での雲抜けが完了することから、その後の「景色」は大きく変わってくることになります。

 ただそれでもトランプ大統領からの強烈なメッセージがなりを潜めている状況下では、ドルの上昇は緩やかなものになろうかと思われます。本日の予想レンジは113円80銭~114円80銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)