ドル円は上値を抑えられ徐々に下落。海外市場では113円を割り込み、NYでは112円55銭まで売られる。3月の利上げ観測が高まらず、長期金利が低下したことが材料に。ユーロドルは1.05台で推移。1.05台半ばから1.06手前までユーロの買戻しが進む。

 株式市場はまちまちながら、ダウは34ドル上昇し、10営業日連続で最高値を更新。前日の議事録で緩やかなペースでの利上げに自信が示されたことで安心感が広がる。債券価格は上昇。財務長官が超長期債の発行を真剣に検討すべきだと発言したことに反応。10年債利回りは2.37%に低下。ドルが売られたことで金は18ドル上昇。原油も上昇し、54ドル台半ばに。


 新規失業保険申請件数    → 24.4万件

12月FHFA住宅価格指数   → +0.4%


ドル/円112.55 ~ 112.92

ユーロ/ドル1.0562~ 1.0596

ユーロ/円119.04 ~ 119.43

NYダウ  +33.72 → 20,810.32ドル

GOLD +18.10 →1,251.40ドル

WTI   +0.86 → 54.45ドル

米10年国債  -0.041 → 2.372%


本日の注目イベント

米   1月新築住宅販売件数
米   2月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
加   カナダ1月消費者物価指数

 
 ドル円は上値が重く、再び112円台半ばまで売られて来ました。NY市場では前日の底値であった112円91銭を割り込み、112円55銭まで売られ、下値を切り下げています。発表されたFOMC議事録では「かなり早めの利上げ」が必要との内容でしたが市場は3月利上げには依然として懐疑的で、債券市場では利上げは見送られるとの見方を織り込む動きを見せています。長期金利は2.37%台まで低下しており、これがドルの上値を抑える形になっています。

 一方連日最高値を更新しているNYダウは、この日も上昇し、34ドル高で取引を終えました。これで実に10日間連続の高値更新です。利上げが行われても緩やかなものになるといった見方や、トランプ大統領の減税期待が相場を支えている状況です。このままだと、来週にも2万1000ドルの大台を達成するとの見方も出て来ました。

 ムニューチン米財務長官はブルームバーグとのインタビューで、4月に行われる半期に一度の為替報告書公表の前に、「為替操作に関して発表することは何もない」と述べています。米国にとって最大の貿易相手国である中国が為替操作を行っているかどうかを判断する上で、為替操作国の認定を急いでいないことを示唆しています。また、同長官は財政出動が今年の景気に及ぼす影響は限定的になる可能性があることも指摘しています。

 ドル円は115円に届かずに上値を切り下げる展開が続いています。一方ユーロドルは前日一時1.05の大台を割り込むなど、下値を試す流れが続いています。多くのFOMCメンバーからは利上げには前向きで「タカ派的」な発言が相次いでいますが、フランス大統領選で極右のルペン党首の支持率が上昇したり、ギリシャの支援問題が再びクローズアップされるなど、欧州発のリスクも無視できない状況になっています。

 カギは2月の雇用統計で、雇用数の増加はある程度計算できるため、賃金がどの程度の上昇傾向をみせるかという点が一つです。賃金が想定どおりの上昇を見せれば、3月のFOMCでの利上げ観測が急速に高まる可能性があります。

 もう一つはトランプ税制の中身です。「驚くべき内容」がどの程度なのか見極めたいとする雰囲気が強く、内容次第では為替に大きな影響を与えるからです。この内容は、まもなくは発表されると見られます。それまでは動きにくい相場展開が続くと予想しています。本日は112円~113円30銭程度を予想しています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)