ドル円は反落。前日115円目前まで上昇したドル円は長期金利の低下や株価の上昇が一服したことからドル売りが優勢となり、113円06銭まで下落。ユーロドルも反発。1.06台で推移したものの、1.0680近辺まで買われ、短期的なレジスタンスを上抜け。

 株式市場ではトランプ・ラリーも一服。ダウは小幅ながら7連騰したものの、S&P500、ナスダックは反落。債券相場は6日ぶりに反発。株価が一服したことや、値ごろ感から買い戻しが入った。長期金利は2.44%台に低下。金は続伸。原油価格も反発。


1月住宅着工件数            → 124.6万件

1月建設許可件数            → 128.5万件

 新規失業保険申請件数        → 23.9万件

2月フィラデルフィア連銀景況指数 → 43.3

ドル/円113.06 ~ 113.85

ユーロ/ドル1.0633~ 1.0679

ユーロ/円120.68 ~ 121.14

NYダウ  +7.91 → 20,619.77ドル

GOLD +8.50 →1,241.60ドル

WTI  +0.25 → 53.36ドル

米10年国債 -0.047 → 2.447%


本日の注目イベント

米   1月景気先行指標総合指数
英   英1月小売売上高


 連日最高値を更新しているNY株式市場も、さすがに昨日は上昇も一服でした。ダウは7ドル上昇したものの、S&P500とナスダックは反落し、連日売られていた債券が反発し、長期金利が低下しました、ドル円もこの日は終始上値が重く、前日115円近くまで上昇した勢いはなく、113円台前半まで押し戻されています。

 市場は先週9日に税制についてトランプ大統領が言及した「驚くほどの何か」が具体的にどのような内容なのかを見極めたいとする姿勢を強め、この日はひとまず利益確定のドル売りが出た模様です。減税の内容については来週にも発表されるようですが、今月末には一般教書演説も行われる予定で、こちらも注目されています。

 「トランプ・ラリー第二章」はひとまず中休みとなったようですが、米経済指標は引き続き良好です。失業保険申請件数は先週よりも増加したものの予想より少なく、住宅着工件数も同様に予想を上回っています。驚くべきは、フィラデルフィア連銀景況指数です。事前予想の「18.0」に対して、結果は「43.3」と大幅に伸び、実に33年ぶりの
 高水準でした。トランプ政権の政策の柱になるインフラ投資や、大規模な減税はまだその内容が発表されていません。これらの政策が具体的に実施に移されれば、米景気をさらに押し上げると予想するのは極めて自然なことです。

 好調な米景気を背景にFOMCメンバーによる「タカ派発言」も相次いでいます。アトランタ連銀のロックハート総裁はブルームバーグとのインタビューで、「労働市場のさらなる改善に向け(利上げを)長期間待つことは、FOMCがとるべき好ましい姿勢ではない」と述べ、2017年に2~3回の利上げを支持する考えを示しました。また、全ての会合に政策の選択肢があると述べ、「イエレン議長の記者会見が予定されていない会合でも利上げは可能」との認識を示しました。

 またフィッシャーFRB副議長もブルームバーグとのインタビューで、「具体的な数字をここで挙げるつもりはないが、この時期に想定していた状況と現状は一致している。つまりインフレ率が2%に近づき、労働市場は力強さを増し続けるという想定だ」と発言し、「この二つが実現すれば、ほぼ想定していた通りの軌道に乗ることになるだろう」と語っています。

 これらの発言を受けて、FF金利先物が想定する利上げの確率は、3月会合では44%に上昇し、市場は年央までに少なくとも1回の利上げが実施されると見込んでいることになります。

 ドル円は115円には届かずに反落してきました。111円台半ばから上昇に転じ、上述のように、減税に対する期待感だけで4円以上もドル高が進んだことを考えれば、ここでの下げは想定内です。111円~115円のレンジが維持されていると見ていますが、ここからどちらに向かうかは、具体的なトランプ減税の内容次第ということになり、引き続き「トランプ大統領」が最大の材料になります。本日のレンジは112円50銭~113円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)