ドル円は水準を切り上げ115円目前まで上昇。株高と金利上昇が続き、トランプ大統領の減税政策に対する期待が継続。ユーロドルは1.0522近辺から反発。1.06台まで買われ、下落も一服。株式市場は続伸。トランプ減税への期待感からダウは107ドル上昇し、ナスダックも36ポイント上昇。ナスダックは7日連続で最高値を更新する。債券相場が続落。CPIや小売売上高が予想を上回ったことで2年債金利が上昇。長期金利も一時2.5%台まで上昇する場面も。金は5日ぶりに反発。原油価格は小幅に反落。

2月NY連銀製造業景気指数  →  +18.70

1月消費者物価指数      →  +0.6%

1月小売売上高        →  +0.4%

1月鉱工業生産        →  -0.3%

2月NAHB住宅市場指数   →  65

 
ドル/円113.85 ~ 114.96

ユーロ/ドル1.0522~ 1.0605

ユーロ/円120.70 ~ 121.28

NYダウ  +107.45 → 20,611.86ドル

GOLD +7.70 →1,233.10ドル

WTI  -0.09 → 53.11ドル

米10年国債 +0.027 → 2.497%

 
本日の注目イベント

豪   豪1月雇用統計
欧   ECB議事要旨
米   1月住宅着工件数
米   1月建設許可件数
米   新規失業保険申請件数
米   2月フィラデルフィア連銀景況指数

 そろそろ調整があってもおかしくはないと思っていたNY株式市場は、昨日も続伸し、ダウは2万600ドル台に乗せました。ナスダックも上昇し、これで7営業日連続の最高値更新です。明らかに買われすぎだとは思いますが、かなりの資金がNY株式市場に流れこみ「買うから上がる。上がるから買う」というミニバブルの様相を呈していると見ています。減税への期待感だけでは説明できないような勢いです。

 一方為替市場の方はまだ冷静です。ドル円は114円96銭まで買われましたが、その後反落して114円近辺まで押し戻される展開でした。114円50銭~115円にかけては、強めの「レジスタンス・ゾーン」があることを昨日この欄でも書きましたが、結局抜けきれずに戻って来ました。米長期金利も2.5%台に乗せたためドルへの支援材料となり、上値を試した形でしたが、先ず最初の一次攻撃では115円抜けには失敗しています。

 トランプ大統領は昨日ホワイトハウスで大手小売チエーンの経営者に対し、景気刺激に向け税制改革案を速やかに提出すると述べました。この会合には、ターゲットやJCペニー、ギャップなど小売業のCEOが招かれ、大統領と意見交換を行ったようです。先週、トランプ大統領は税制について「驚異的な何か」を発表すると言い残していました。どうやら、「その何か」が近いうちに発表される見込みです。株式市場はその内容に期待が集まり、先行する形で織り込む動きを見せています。確かに、この点については良い悪いは別にして「有言実行」を見せてきており期待感も膨らみます。

 フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は昨日の講演で、年3回の利上げを支持する考えを改めて表明しました。インフレ率は年内遅く、ないしは来年には金融当局の目標に上昇するとしながら、「状況が現在の軌道を維持すると想定すれば、2017年における3回の利上げは適切だ」と述べています。実際、昨日発表された1月の消費者物価指数(CPI)は、前月の+0.3%から+0.6%へと、大幅に上昇していました。FRBが目標としているCPIは「PCE・コアデフレータ」ですが、足元では物価がじわじわとゆっくりと上昇していることが伺えます。因みにハーカー総裁は今年、FOMCでの投票権を有しています。

 ドル円は115円抜けには失敗していますが、今日も底堅い動きが予想されます。115円には届かなかったことから、114円台後半からはドル売りが並ぶと見ています。余程の材料が出ない限り、東京時間で115円乗せは難しいでしょう。予想レンジは113円70銭から114円70銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)