ドル円はECBが政策を据え置いたことや良好な経済指標でドル買いが進み、115円62銭近辺まで上昇。ただ、その後次期財務長官のムニュウーチン氏の発言に114円台半ばまで反落。ユーロドルはECBの決定を受け1.05台後半まで売られたが、その後値を戻す。ECBは債券購入プログラムを年末まで継続する政策を再確認。

 NYダウは5日続落。ムニューチン次期財務長官が公聴会で規制緩和を支持しなかったことや、トランプ次期大統領の政策への不透明感が背景。ダウは72ドル下げ、年初からの上げ幅を失う。債券相場も続落。良好な経済指標に反応し、売りが優勢に。長期金利は2.46%台で引ける。金は続落し、原油は小幅に反発。

12月住宅着工件数         →  122.6万件

12月建設許可件数         →  121.0万件

1月フィラデルフィア連銀景況指数  →  23.6

 新規失業保険申請軒数       →  23.4万件

ドル/円114.52 ~ 115.62

ユーロ/ドル1.0589 ~ 1.0677

ユーロ/円121.83 ~ 122.76

NYダウ  -72.43 → 19,732.40ドル

GOLD -10.60 →1,201.50ドル

WTI  +0.29 → 51.73ドル

米10年国債  +0.039 → 2.468%


本日の注目イベント

中   中国 10-12月GDP
中   中国 12月小売売上高
中   中国 12月鉱工業生産
独   独12月生産者物価指数
英   英12月小売売上高
米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
米   ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
米   トランプ氏、第45代米大統領に就任
米     企業決算 → GE 
加   カナダ12月消費者物価指数
加   カナダ11月小売売上高


 ドル円は一段と上昇し、NY市場では115円62銭までドル高が進んだものの、115円台は維持できず、114円台後半で戻ってきました。昨日の東京市場でも堅調な株価を背景にドルは底堅く、しっかりと114円台半ばから後半で推移したことが115円台回復につながったと思われます。それでも本日の大統領就任式を前に神経質な動きを繰り返していることには変わりはなく、今夜もトランプ氏の演説内容に乱高下することも予想されます。氏の新大統領としての就任演説は日本時間夜中の2時ごろから始まる予定です。

 昨日のNY市場では次期財務長官に指名されているムニューチン氏が議会公聴会で「長期的には強いドルが重要だ」と述べたことや、住宅関連指標など、経済指標が良好だったことがドルを押し上げた背景のようですが、ムニューチン氏はその後ドルは「非常に、非常に」強い(ブルームバーグ)と発言したことが、ドル高をけん制したとも受け止められ、結局114円台へ反落したようです。

 118円台から112円台までドル安が続き、その後は115円台まで戻すなど、今年は年初からドルの落ち着き場を探す動きが続いています。115円を中心に上下3円の値幅を見たわけですが、もしかしたら115円前後が居心地のいい水準なのかもしれません。まだトランプ新政権の明確な政策も、ムニューチン次期財務長官の考えも不透明ですが、トランプ氏が「ドルは強すぎる」と一言発言しただけで2円も下落する不安定な状況は今後も続きます。

 本日のトランプ氏の演説内容には世界中が注目していますが、その中に、対中国政策が含まれるかどうかに、個人的には最も注目しています。トランプ氏は選挙中に、大統領になったらその日に中国を「為替操作国」に認定すると発言してきました。昨日の公聴会でも、ムニューチン氏は、正当化されるなら中国の為替操作国認定を支持すると述べています。

 米経済指標は引き続き良好です。従って、やや長い目で見ても金利上昇圧力となり、インフレ率の上昇につながると思われます。これが長期的にみて、ドルのサポート材料になると予想しています。本日は114円30銭~115円80銭程度のレンジを想定していますが、上述のように、演説内容次第でどちらにも大きく振れる可能性があることは言うまでもありません。もちろん常識的な内容に終始するかもしれませんが、その場合、投資家は「失望感」からドルを売るのか、あるいは「安心感」からドルを買うのか、その辺りも読み切れないのが正直なところです。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)