本日、欧州中銀(ECB)が金融政策を発表する。前回の理事会(昨年12月)で資産購入の金額や期間の変更を行った直後という事もあり、今回は金融政策の変更は予想されていない。したがって、事前予想通りの結果となった場合、市場の関心はドラギECB総裁会見に集まりそうだ。

 足元でユーロ圏のインフレ率が上昇する中、ドイツを中心にテーパリング(量的緩和の縮小)や利上げについてのコメントが相次いでいる。とはいえ、今年はドイツやフランス、オランダなどで総選挙を控えているのを始め、英国の欧州連合(EU)離脱問題やトランプ次期米大統領就任など、ユーロ圏の内外で多数のリスクイベントが予定されている。この中でECBが金融引締めを急ぐメリットは小さく、当面はこれらのリスク要因を意識した緩和的な政策運営が見込まれる。ドラギECB総裁が前回の理事会に続いて金融引き締め策を否定するようならば、ユーロ/円相場に下落圧力が掛かる公算である。もし6日移動平均線(執筆時121.522円)を下抜けると、昨日・一昨日の下押しを阻んだ週足の一目均衡表の転換線(同、120.698円)に向けた一段安もありそうだ。

 可能性は小さいと見るが、万一金融引締めについて言及があればユーロ買いが強まる事もあり得る。思惑が交錯する中、直後の会見は荒れた展開となるだろう。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)