ドル円は日本株の急落もあり、欧州市場で113円75銭まで下落。4週間ぶりの円高水準を記録。NY市場でも113円台後半での取引があったものの、114円台半ばまで反発して引ける。ユーロドルも買われ終始1.06台で推移。一時は1カ月ぶりのユーロ高水準となる1.0682まで上昇。

 株式市場は反落。トランプ氏の会見に対する反動から金融や半導体関連株が売られる。ダウは63ドル下げ、1万9900ドル台を割り込む。債券相場は反発。10年債利回りは2.35%台で取り引きを終えたが、一時は昨年11月30日以来の低水準まで買われる。金は続伸し1200台に乗せたが、引け値では維持できず。原油価格は続伸。

新規失業保険申請件数 → 24.7万件

ドル/円113.81 ~ 114.78

ユーロ/ドル1.0611 ~ 1.0682

ユーロ/円121.35 ~ 121.92

NYダウ -63.28 → 19,891.00ドル

GOLD  +3.20 →1,199.80ドル

WTI  +0.76 → 53.01ドル

米10年国債  -0.013 → 2.359%


本日の注目イベント

中   中国 12月貿易収支
米   12月生産者物価指数
米   12月小売売上高
米   1月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
米     企業決算 → ブラックロック、バンク・オブ・アメリカ、JPモルガン、エウェルズ・ファーゴ


 昨日のドル円の下落はやや想定外でした。日経平均株価が大きく下げればその可能性はあるとは思っていたものの、一時300円に迫る下げを見せたことで、海外市場では113円台後半までドル安が進みました。大統領選後の動きは行き過ぎだったとの見方が急速に高まっているのが、根底にあるようです。

 その見方を増幅したのが、前日のトランプ氏の記者会見でした。大統領選後初の公式な記者会見で、メディアの注目度だけではなく市場の注目度も極めて高い中、結果は経済や外交政策への具体的な言及はなく、肩透かしをくらった印象でした。会見会場ではメディアからの質問も一方的にさえぎって、会場を後にしたと伝えられています。政治家としての経験がないことも露呈した格好でした。仮に来週行われる大統領就任式でも同様なことになるようだと、投資家はもう一段失望の巻き戻しに出てくる可能性もあります。

 昨日の海外市場で113円台後半まで円高が進んだことで、「日足」チャートにもやや変化が見て取れます。一目均衡表の「遅行スパン」が下落してローソク足にかかって来ました。もう一段ドルが売られると、ローソク足を下抜けし、均衡が崩れることになります。まだ「MACD」がプラス圏に留まっていることから、トレンドが変わったと見ることはできませんが、113円を割りこむと日足では「トレンド転換」が点滅しそうです。

 従って、今朝は114円台半ばを超える水準まで戻していますが、このまま114円台が維持できるのかどうかも、上記転換がおこるかどうかの分岐点になります。昨日の底値から1円ほど反発している状況では、113円台ではある程度のドル買い需要があることも確認された形です。

 本日から米国企業の第4四半期決算が本格的に始まります。特に本日は大手金融機関や大手資産運用会社の決算があり、銀行のトレーディング部門は、四半期では過去最高の収益をあげたのではないかと見られており、決算結果が注目されています。市場予想を超える内容だと、ややセンチメントの悪化してきた米株式市場に再浮上のきっかけを与えることも考えられ、雰囲気が一変することにもなります。注目したいと思います。

 本日は114円~115円30銭程度と予想しますが、高いボラティリティが続いているため、材料次第ではどちらにも抜けるリスクはあります。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)