日本が新幹線の輸出を推進しているのと同様に、中国も高速鉄道の輸出を積極化している。中国は自国の高速鉄道について、コストの安さや豊富な運行経験こそ強みであると主張している。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、国際先駆導報の報道として、「中国高速鉄道は新幹線のコストの半額だというのに、受注競争で全勝できていない」と指摘しつつ、新幹線との争いを制するためには東南アジア諸国の中国に対する懐疑心を解く必要があると論じた。

 記事は、世界の高速鉄道市場で今もっとも熱いのは東南アジア諸国であるとし、日中の高速鉄道産業が激しい受注競争を展開する場所でもあると指摘し、もはや高速鉄道産業のみならず、日中の経済、技術、政治すべての威信をかけた争いへと発展していると主張した。

 続けて、技術面で新幹線と中国高速鉄道を比較した場合、それぞれ一長一短があるとし、中国高速鉄道は速度で新幹線を上回るが、安全性や信頼性では新幹線のほうが上だと紹介。一方、コスト面では中国高速鉄道の右に出る存在はないと主張し、中国高速鉄道の建設コストは1キロメートルあたり3000万ドルで、新幹線の5000万ドルを大きく下回ると伝え、マレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画では、中国は日本の半額で建設可能であると胸を張った。

 中国高速鉄道のコストが新幹線より圧倒的に安いにもかかわらず、それでも中国が確実に受注できない理由は、東南アジア諸国に中国に対する疑念や猜疑心があるためだと指摘。ベトナムが新幹線を高く評価している背後には、日本が第2次世界大戦中に東南アジア諸国を植民地から解放した恩があるためではないかと主張し、中国が新幹線との受注競争を制するためには、各国の猜疑心を解く必要があると論じている。

 対外投資においては相手国へのメリットを考慮することが求められるが、中国のアフリカへの投資を見れば分かるとおり、中国はあまりに利己的すぎると言える。日本はこれまで東南アジア諸国にさまざまな援助を提供してきたほか、日本企業も現地の雇用などで経済に貢献しており、今後の新幹線輸出においてはこれまでの蓄積が受注につながるよう期待したいところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Xie Fei/123RF.COM)