ドル円は昨日の日経平均株価の大幅上昇にも110円台には届かず。NYでは株価が反落したことから109円33銭まで下落したが、失業保険申請件数が良好だったこともあり、下値も底堅い。

 ユーロドルは1.13から100ポイントほど買われたがECBが政策金利を据え置いたことから元の水準まで売られる。

 株式市場は原油価格が下落に転じたことで反落。ダウは4日ぶりに下落し113ドル安となり、1万8000ドルの大台を割り込む。

 債券相場は4日続落。失業保険申請件数の減少が重石となり長期金利は小幅に上昇。

 金は反落。原油価格も反落。

新規失業保険申請件数       → 24.7万件

3月景気先行指数         → +0.2%

4月フィラデルフィア連銀景況指数 → -1.6


ドル/円109.33 ~ 109.77

ユーロ/ドル1.1270 ~ 1.1399

ユーロ/円123.36 ~ 124.96

NYダウ  -113.75  → 17,982.52ドル

GOLD -4.10  → 1,250.30ドル

WTI  -1.00    → 43.18ドル

米10年国債+0.016   → 1.861%


本日の注目イベント

独   独4月製造業PMI(速報値)
独   独4月サービス業PMI(速報値)
欧   ユーロ圏4月製造業PMI(速報値)
欧   ユーロ圏4月サービス業PMI(速報値)
加   カナダ3月小売売上高
加   カナダ3月消費者物価指数


 昨日の日経平均株価は457円高と、大幅に続伸し1万7000円台を回復しました。米国株の上昇に比べかなり出遅れているため、2日連続の大幅高にも驚きはありませんが、ドル円はそれでも110円には届かず、109円90銭辺りで上昇を止められていました。109円台半ばから110円にかけてはドル売り意欲が強いことはこの欄で指摘しましたが、予想以上に上値が重いことに驚きがあります。

 もっとも、昨日はNY市場でドルは売られましたが、それでも109円台を維持していることで、先週までの動きとはやや印象が異なります。昨日発表された週間失業保険申請件数は24万7000件と、1973年以来の低水準でした。米労働市場の緩やかな拡大を示唆していると思われ、4月の雇用統計改善にも期待が膨らみます。

 ドル円はこの指標に支えられた部分もありましたが、一方では来週27-28日の日銀決定会合での政策期待も高まっており、こちらもドル円の支えになっています。原油価格が安定し、米国株だけではなく欧州株も堅調に推移していることが、市場心理を好転させており、「リスクオン」が徐々に強まっています。ドル円だけが、今いち、想定通りの動きを見せてくれません。今後は、原油や株価の安定に引っ張られるように110円台に乗せ、112円程度を目指すのか、あるいは原油価格が再び下落基調に戻り、株価の下落と相まってドル円を105円方向に誘導するのかじっくりと見極める必要があります。

日米欧中銀の金融政策会合は、昨日のECB理事会で幕を切りました。ドラギ総裁は事前に追加緩和を匂わせていましたが、結局政策変更はなく、据え置きでした。
ユーロドルは発表前と発表後で乱高下しましたが、ドラギ総裁は「ECBが引き続き、責務を果たすために必要ないかなる措置も取る」と発言し、市場に安心感だけを残しましたが、域内には反対意見もあり、今後の政策にも手詰まり感を感じる会見でした。

 来週は25-26日にFOMCが開催されますが、こちらはほぼ「無風」かと思います。従って注目されるのは27-28日の日銀の決定会合の行方です。市場では政策期待が日増しに高まってきているように思います。日本の1-3月期GDP速報値は来月18日に発表されますが、今回の熊本地震の影響もあり景気の下振れリスクは増大しています。来週の会合で、日銀はこれらの状況も考え、早めに動くのかどうかが焦点になります。「必要ならちゅうちょなく」と繰り返してきた黒田総裁ですが、今こそ必要な時であり、追加緩和に踏み切っても、欧米諸国からも理解を得られると思います。

 本日のドル円は引き続き上値の重い展開が予想されます。2日間の株価の上昇も今日は一服と思われ、109円台が維持できるかどうかに注目しています。109円台を維持できるようなら、来週再び110円をテストする可能性も残っているのではないかと考えます。

 レンジは108円80銭~109円80銭程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)