ドル円は熊本で発生した地震でドルが売られ、109円を割り込む場面もあったが、109円台前半から半ばで堅調に推移。

 ユーロドルは続落。1.13台を明確に割り込み、1.12台半ばから後半で取引されたが小動き。

 株式市場はまちまちながら前日と変わらず。ダウは小幅ながら3日続伸し、ナスダックは1ポイント下落。

債券相場も小動きながら小幅に反落。長期金利は1.79%とやや上昇。

ドル高株高が嫌気され、金は大きく下落。原油は在庫が増えていたことから小幅に続落。

新規失業保険申請件数   → 25.3万人

3月消費者物価指数     → +0.1%

 
ドル/円108.90~ 109.47

ユーロ/ドル1.1248 ~ 1.1295

ユーロ/円122.73 ~ 123.36

NYダウ  +18.15  → 17,926.43ドル

GOLD -21.80  → 1,226.50ドル

WTI  -0.26    → 41.50ドル

米10年国債+0.028   → 1.792%


本日の注目イベント

豪   豪中銀、金融安定報告書を公表
中   中国 1-3月GDP
中   中国 3月鉱工業生産
中   中国 3月小売売上高
欧   ユーロ圏2月貿易収支
米     4月NY連銀製造業景気指数
米   3月鉱工業生産
米   4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
米     企業決算 → シティーグループ


 日本株が久しぶりに2日で1000円に迫る上昇を見せたことで、ドル円は109円55銭前後まで買われました。先週記録した107円63銭からは約2円戻したことになります。それでも株価の戻りや、原油価格の上昇に比べると「小幅」と言えます。昨日のNY市場でも109円台半ば超えはできず、109円台を維持しているとはいえ、依然として上値の重い展開は変わっていません。

 ワシントンでのG20の行方と17日のカタールのドーハで開かれるサウジやロシアなどの会合を見極めたいとする雰囲気ですが、週明けの東京ではそれらの結果を踏まえて動きがあるかもしれません。日経平均株価は1万7000円に届く水準まで反発していますが、これは先物で売り込んでいた筋のい戻しにすぎず、こちらもこの水準からさらに大きく上昇するイメージは持てません。

 IMFの報告にもあったように、世界景気が低迷し、成長率の鈍化は避けられない状況です。比較的好調な景気を保っている米国だけでは世界景気回復のドライバーにはなれず、かといって中国もかつての力はありません。欧州はデフレリスクが強まっており、ギリシャやイギリス、あるいはテロのリスクを考えると、個人消費の伸びは期待できません。

 日本については言うまでもなく、個人消費は冴えず、インフレマインドにはほど遠い状況で、日銀短観では法人の景況感も悪化しています。さらに2017年の消費税増税が実施されたら、来年4月以降の景気は一気に落ち込むことは必至です。加えて株価の低迷が個人投資家心理を悪化させており、再びデフレの入り口に立たされていると言えます。

 このように見ると、アベノミクス景気は「風前のともしび」と言っていい状況です。世界の投資ファンドも「アベノミクスは終わった」と、日本株を大きく売りこしており、その影響から株安と円高が急速に進んでいます。かつてワシントンで「Buy my Abenomics」と安倍首相が自信に満ち説を行ったのが遠い昔のように思えるのは、筆者だけではないと思います。

 来週にはECB理事会を皮切りに、日米でも重要な金融会合が相次ぎます。米利上げ観測が遠のく中、ここでの政策変更はまずないと思われます。
FOMCメンバーでも、セントルイス連銀総裁は、「政策を正常に近づけるのが賢明」と、利上げには前向きですが、一方でアトランタ連銀総裁は「4月の利上げを支持しない」と、利上げに慎重な姿勢を見せており、足並みは揃っていません。

 日銀会合にも急速に政策実施観測が高まっています。足元の急速な円高と株安に、今こそちゅちょうなく実施すべきとの意見が強まっています。
「金利、量、質の3次元」で対応するとの見方ですが、1月末にマイナス金利を導入したばかりということもあり、個人的には見送りを予想していますが、「日銀の政策手詰まり観測」を払拭する意味では、可能性は低いながらも何らかの動きがあることは否定できません。

 本日のレンジは108円50銭~109円80銭と、昨日と同じレベルを予想しています。やはり110円に乗せるには材料不足だと思われますが、中国のGDPには注意が必要です。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)