日本を訪れる外国人が増加し、宿泊施設の不足が顕在化している。自宅の一部やマンションの空き室を利用したうえで、宿泊サービスを提供する「民泊サービス」について、政府は「急増する訪日外国人観光客の宿泊需要への対応や、地域活性化のための空きキャパシティの有効活用などの要請に応えることが求められている」として、規制緩和を行い、「民泊」が事実上解禁された。

 旅館業法における簡易宿所の面積に関する要件が大幅に緩和されるなど、従来に比べて許可が取得しやすくなるが、こうした規制緩和に商機を見出しているのは日本人だけではないようだ。中国メディアの21世紀経済報道はこのほど、「民泊の全面的な緩和に向け、中国の投資家が動き始めている」と伝えている。

 日本政府観光局(JNTO)によれば、2015年における訪日外客数は前年比47.1%増の1973万7000人に達し、過去最高を記録した。訪日する外国人客が大幅に伸びていることから、政府は訪日外国人観光客数の目標を2020年までに4000万人、30年までに6000万人に引き上げたが、外国人客の受け入れにおいては宿泊施設の不足が問題となっている。

 記事は、日本のエコノミストに対する取材を行ったことを紹介し、「東京や大阪などの大都市ではホテルの稼働率が高止まりしており、すでに高負荷の状況にある」と指摘。さらに500万人ほど観光客が増えれば、東京や大阪では客室不足が顕在化すると伝え、こうした問題を解決するのが「民泊」であると主張した。

 続けて、民泊をめぐっては、まだ一部の規制が緩和されただけであり、今後さらなる緩和が見込まれるとの声を紹介したうえで、中国国内の投資家向けに日本でマンションなどを販売し、民泊用に貸し出すビジネスを一部の業者が開始したと紹介。すでに東京でマンションを2-3棟ほど購入し、民泊事業を行おうと考えている中国人投資家もいると紹介している。

 また記事は、前述のエコノミストの見解として、民泊が全面的に解禁されれば、外国人観光客向けの客室不足が解決されるだけでなく、外国人訪日客のさらなる増加と旅行消費額の増加が期待できると紹介。また、日本の中古不動産市場も活性化し、場合によっては日本に年数兆円規模の経済効果をもたらす可能性があると伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)