バブル崩壊後の日本経済を表現した言葉に「失われた10年」というものがある。これだけ長期間にわたって経済成長が停滞したことは、バブル崩壊の爪あとの深さを物語るものだが、近年は「失われた10年」ではなく、「失われた20年」であるとの指摘もある。

 日本経済は今なお成長軌道に戻ることができていないが、中国メディアの捜狐はこのほど、「中国が日本衰退を叫ぶ背後で、日本は黙々と未来に向けた投資を行っている」と論じる記事を掲載した。

 トムソン・ロイターが世界の革新企業や機関のトップ100を選出する2015年度の「Top 100 グローバル・イノベーター」によれば、日本からは世界最多となる40社が選出された。日本経済全体としてみた場合は成長が停滞しているものの、競争力のある企業は今なお健在であることが見て取れる。

 記事はまず、多くの中国人が「日本経済は衰退に向かっており、革新能力も失いつつある」と考えていると伝える一方、「Top 100 グローバル・イノベーター」に日本企業40社が選出されたことは「日本企業が未来への投資を続けていることを意味する」と主張。

 さらに、経済の実力というものはGDPだけで推し量れるものではないとし、技術面の発言力や産業全体を左右できるだけの影響力こそが実力であると指摘。中国は日本を抜いて世界第2位の経済大国となったが、それは単に母数の規模が大きいだけとも言える。そのため、「経済の実力という点で見た場合は中国人はまだまだ誇るべきではない」と論じている。

 日本の電機メーカーが近年、中国企業に事業を買収されるケースが相次いでいるが、これについても「日本企業の革新能力がなくなっているのではない」と指摘。コモディティ化が進んだ家電市場から進んで撤退し、より付加価値が高く、今後の成長も見込める有望な分野へと事業領域を変化させていると指摘した。つまり日本の「失われた20年」は構造転換によって停滞しているように見えるだけであり、実際には日本企業は成長分野に向けて革新を続けていると論じている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)