2015年国勢調査によれば、日本の総人口が1920年の国勢調査開始以来初めて減少した。人口減少は日本の社会にどのように影響をもたらすのだろうか。中国メディアの環球網はこのほど、また日本の対策についても論じている。

 2015年国勢調査の速報値によれば、15年10月1日時点の日本の総人口は1億2711万人で2010年調査時に比べて約94万人減少した。減少の割合は1%未満だが、減少人数は和歌山県の人口に近い数字であることを考えると5年間で日本の人口が相当減少したことがイメージできるだろう。

 記事はまず、日本のシンクタンクの調査を紹介、10年から30年までに日本の労働人口は約1000万人減少する見込みと説明。こうした人口減少が日本経済に大打撃となることは明白だが、具体的にどのような望ましくない事態が生じるだろうか。

 記事は人口減少は現在でも国防に影響している」と指摘したうえで、自衛官の現在の定員は24万7160人だが現員は22万6742人に過ぎないことを紹介。またイノベーションを生み出す人材も減少する可能性を挙げている。なぜなら青少年の数が減少すれば当然大学生の数も減るため、人材を育てる大学側も活力を失うからだという。

 さらに人口減少が招くより基本的な問題つまり経済発展の力の喪失という点や、経済発展の力を失った国にわざわざ投資する企業は存在しないという問題もあると説明。つまり人口の数値が減少する以上に、深刻な影響が日本経済に生じるということだ。人口減少は単に労働人口が減少するということではなく、むしろ現在の経済発展を生み出している数々の重要な要素が蝕まれるということだ。

 では日本政府の対策はどうだろうか。記事は政府が掲げる政策の矛盾に言及、本来であれば若い人びとが生計を心配せず、子どもを産み育てることができるよう手厚く支援して人口増加を促すべきだとする一方、「日本政府の優先順位としては、選挙に高い関心を示す高齢者への支援の方が高い」と指摘。また女性の労働力を期待する一方で依然として男女間差別の傾向があるとも指摘している。

 さらに移民を積極的に受け入れることによって労働力不足や経済発展の力を補うという方法を支持する意見もあるが、記事は日本人は単一民族社会に慣れており移民と共に暮らす社会を受け入れるのは簡単でないと分析。またロボットを労働力に活用する方法についても効果は限られていると説明。記事は日本が今後、人口問題にどう取り組むかによって、人口問題を解決した模範的国家にも、あるいは消えていく国としての警告の事例にもなり得るとしている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)