日銀決定会合を控えてドル円は小動き。長期金利が低下したことで113円台半ばまでドル売りが進んだが、勢いはなく113円70-80銭で引ける。

 ユーロドルはドル買いユーロ売りが優勢。1.1135を上値に徐々に下落したが1.10台は維持。

 株式市場は高安まちまち。ダウは15ドル上昇したがナスダックは2ポイント反落。

 債券相場は反発。原油価格が反落したことで債券に買いが集まった。長期金利は小幅に低下し、1.95%台に。

 金は続落。原油価格は産油国間で資産凍結が進まないとの見方から下落し37ドル台に。

 
ドル/円113.55 ~ 113.87

ユーロ/ドル1.1077 ~ 1.1135

ユーロ/円126.08 ~ 126.45

NYダウ  +15.82  → 17,229.13ドル

GOLD  -14.30 → 1,245.10ドル

WTI -1.32    → 37.18ドル

米10年国債 -0.025    → 1.959%

  
本日の注目イベント

豪   RBA議事録
日   11月鉱工業生産(確報値)
日   日銀金融政策決定会合
日   黒田日銀総裁記者会見
米   2月小売売上高
米   2月生産者物価指数
米     3月NY連銀製造業景気指数
米   3月NAHB住宅市場指数 

 
 ドル円はやや膠着感を強めて来ました。原油価格や株価が大きく動いても、114円台には届かないし、112円を試す動きも見られません。昨日などは、日経平均株価が350円も上昇する場面があったにも関わらず114円をワンタッチしただけで、勢いはありませんでした。

 114円台半ばから115円にかけては実需のドル売りが控えており、注文が集まっていると思われる一方、112円以下では外債投資用のドル買いと、レベル観からのドル買いもあるようです。シカゴ先物の建て玉を見ると、依然として円買いドル売りのポジションが積みあがっており、投機筋は円の先高観を維持していることが分かります。

 110-115円のレンジが今後も長期間にわたって続くとも思えず、どちらにしても抜けたら、それなりの値幅が出るように思います。ここは、どちらか抜けたら、抜けた方について行くしかありません。本日は日銀決定会合です。既に政策変更はないとの見方が市場を覆っており、期待感はこれまでほど強くはありませんが、その場合には少しドルが売られる場面もあるかもしれません。黒田総裁もこれまで通り、「必要ならちゅうちょなく行動する」といった言葉を繰り返すことになりそうです。

 ただ今回は政策変更が見送られても、次回6の会合で追加緩和が実施されるとの見方は根強くあります。2%の物価上昇はほぼ達成が難しくなっており、このままでは「デフレからの脱却」が道半ばになってしまう可能性があるからです。黒田総裁もここだけは何としても実現したいと考えていると思われます。

 今朝の経済紙でも触れていましたが、2017年4月からの消費税率引き上げも、今後為替に影響を与える可能性があります。安倍首相の判断で既に1度先送りし、2017年4月から10%へ引き上げられる予定ですが、ここにきて「再度延期すべし」との議論が高まってきました。

 日本の財政規律という観点からは実施すべきという意見が多いなか、そもそも10%へ引き上げることによって景気を大きく悪化させることになれば、本末転倒だという意見が増えています。税収を長期的に増やしていくには、景気を拡大させるか、消費税率を上げるしか方法はありません。円安が企業業績の拡大につながり、これが株価を押し上げ、株式市場が活性化し投資家も利益を享受し、消費につなげていく。2013年からの税収の上振れは、このような一連の流れから生まれたものです。税率10%への引き上げは、移行作業等の関係もあり、遅くとも9月あたりまでには判断しなければなりません。

 今月16日には「国際金融経済分析会合」が行われます。この会合は5月の伊勢志摩サミットまでに5回以上開催されるようですが、これは日本だけではなく、
世界の有識者から意見を聞こうというものです。もっとも日本人以外は、コロンビア大学のスティグリッツ教授など、米国人だけです。首相はこれらの意見も参考に判断しようとしているものと思われます。

 引き続き動きにくいドル円ですが、予想レンジは昨日とほぼ同じ113円20銭~114円40銭程度にしたいと思います。