世界で初めて開業した高速鉄道は、1964年の東京五輪の開催に合わせて開業した日本の新幹線だ。新幹線の路線は日本国内に張り巡らされ、今や日本の鉄道インフラとして輸出も推し進められている。

 中国高速鉄道は新幹線をはじめとする各国の高速鉄道技術が導入されて完成したものであり、開業も新幹線に比べれば圧倒的に遅かったが、世界の鉄道インフラ市場では日本にとって侮れない競合相手となっている。

 中国では新幹線に比べて、「中国高速鉄道の技術力はもはや世界一だ」などとする主張も多く見られるなか、中国メディアの工控網はこのほど、新幹線と中国高速鉄道を比較しつつも、高速鉄道の先駆者としての新幹線を高く評価する記事を掲載した。

 記事は、高速で走行が可能な鉄道は新幹線よりも早くから欧州に存在したことを指摘する一方、そうした鉄道を「高速鉄道」というシステムに昇華させ、より高いレベルに引き上げたのは日本であると指摘。

 ドイツやフランスが自国の鉄道の速度向上に取り組み始めたのは、新幹線が1964年に開業して以降のことであるとし、フランスの高速鉄道「TGV」の営業路線が開業したのは1981年のことだったと紹介したほか、中国高速鉄道は日本や欧州に比べれば開業はごく最近のことであると論じた。

 一方で記事は、開業こそ日本や欧米に遅れたものの、中国にはすでに世界最長の高速鉄道網が存在することを指摘し、中国の広大な国土のなかで規模にかかわらず多くの都市を結ぶ存在となったことを紹介。一方の新幹線は人口の密集した地域を結ぶことが目的とされているとし、そのため停車駅も多い傾向にあると紹介、各国の事情にあわせて車両の広さや鉄道網の整備には違いが見られるとしながらも、新幹線は高速鉄道分野における先駆者であり、他国の高速鉄道に対して啓発を与えた存在であるのは間違いないと指摘した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Sakarin Sawasdinaka/123RF.COM)