インドの高速鉄道計画において新幹線方式の導入が決まったことは、安倍政権の成長戦略の柱の1つ「インフラ輸出」の前進を意味する。中国も高速鉄道を積極的に売り込んでおり、日本のインフラ輸出は各市場で中国が競合として立ちはだかる構図となっている。

 中国メディアの環球網はこのほど、インド側も高速鉄道事業を利用して自国経済を成長させる強烈な熱意があると主張、日本はムンバイ-アーメダバード間の高速鉄道を受注したことについて、インド鉄道委員会の関係者の発言として「メイク・イン・インディア」計画の典型的な事例の1つとなると伝えた。

 「メイク・イン・インディア」計画とは、インドのモディ首相が推進する経済成長政策だ。インドはサービス業で経済成長を遂げてきたが製造業が相対的に弱い。そのため規制緩和を通じて外資を積極的に誘致し、インドでのものづくりを活性化させるのが狙いだ。

 インド鉄道委員会の関係者は「メイク・イン・インディア」計画と連携してムンバイ-アーメダバード間の高速鉄道建設を実施する意向でおり、高速鉄道の「すべての部品」をインドで製造する計画でいると述べている。部品の一部を日本で製造しても高速鉄道は導入できる。しかしそれで満足しないところに、「メイク・イン・インディア」政策を通して自国製造業の向上を図ろうとするインドの決意を見てとることができる。

 記事は、インドの政府高官は日本がインドの地下鉄や高速鉄道、またデリー・ムンバイ間産業大動脈構想(DMIC)に投資していることを称賛したと伝える一方、インド政府高官が「それでも日本のインドへの投資はまだ少ない」と不満を表したと紹介した。インド政府商工省産業政策促進局(DIPP)のある関係者は、「未来はインドにある。日本企業は工場をインドに移してインドを輸出の中心にすべきだ」とも語っている。まさにモディ首相の指導のもと、現在のインドには製造業を通じて経済成長を目指す強烈な熱意があることが分かる。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Sakarin Sawasdinaka/123RF.COM)