中国では多くの消費者が「日系車は車重が軽く、ボディが薄いため安全性に劣る」と考えている。これは当然デマであり、信憑性のないものだが、残念ながら中国ではこうしたデマが根強く存在している。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、「愛国心を抜きに語った場合、日系車は買う価値があるのか?」と題する記事を掲載。日系車を1台の自動車として客観的に見た場合、日系車をめぐる数々のデマはことごとく根拠のないものであると論じた。

 中国の多くの消費者が考える「ボディの鋼板は厚いほど安全」という見方について、記事は「確かに防弾車の鋼板は厚いが、コストや性能、動力などの要素を排除して安全性のみを追求した自動車であり、総合的に考慮しなければならない普通自動車とは異なる」と指摘。日系車でも、それ以外の自動車でも鋼板の厚さは1ミリ程度で大差なく、単純に鋼板の厚さだけで安全を確保できるわけではないため、車両の安全性能を決定づける要因ではないと論じた。

 次いで、「車重は重ければ重いほど安全」という考えも誤っていると指摘。例えば、正面衝突した場合、軽いほうの自動車が「弾かれた」場合、衝撃を緩和することができ、車内の人が受ける傷は小さく済むとしながらも、車重が重いほど慣性も大きくなり、衝突時に「弾かれる」ことが少なくなると論じた。また、車重が軽いと制動距離が短くなるため安全性を確保できることや、高速での安定性も単純に重量によるのではなく、優秀なシャーシ構造の設計で実現できるほか、サスペンションなども関係しており、車量の重さが安全性に与える影響は小さいと主張した。

 では、車両の安全性を決定づけるものは何だろうか。記事は、「モノコック構造」の設計が最も重要だと指摘。モノコック構造は衝撃を吸収するクラッシャブルゾーンのほか、衝撃を内部に伝えないセーフティゾーンによって構成されるが、自動車の安全性は、衝突した箇所の変形ではなく、運転席や車内に衝撃がなかったかどうか、ドアが開くかどうかといった点を見るべきだと説明した。また自動車の鋼板は、韓国車以外はほとんどの合弁メーカーが日系企業の技術によって生産された鋼板を使用しており、日系車だけが安全でないというのは道理に合わないとも指摘した。

 記事は結論として、日系車が安全でないという中国人の認識は「消費者の凝り固まった価値観」に問題があると指摘。この価値観は事実を知らずに、「思い込み」によるものに過ぎないと指摘し、中国人消費者はもっと理性的になるべきと呼びかけた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)